国のガイドラインが推奨するレベルの運動を実践していれば死亡リスクが低下する可能性があることが、米国で行われた研究で明らかになりました。
野菜や果物を多く食べる人は、そうでない人と比べ、20年以内に死亡するリスクが7~8%低かったとの研究結果を国立がん研究センターと横浜市立大のチームがまとめた。ビタミンや食物繊維を豊富に含む野菜や果物の摂取は健康のために重要とされるが、国内の大規模調査で裏付けされたのは今回が初めてという。 【図表】日本人の平均寿命の推移 研究は、全国11地域に住む40~69歳の男女約9万5000人が対象で、1995年か98年に食事に関するアンケートに協力してもらい、その後の約20年間を追跡した。調査期間中に約2万4000人が死亡した。 アンケート結果から参加者ごとに1日あたりの野菜と果物の摂取量を推計し、最も多いグループから、最も少ないグループまで五つに分けて死亡リスクを解析した。その結果、果物では摂取量が最も少ないグループより、最も多いグループでは8%低かった。野菜も同様に7%低かった。
厚生労働省のホームページには、「身体活動量と死亡率などとの関連をみた疫学的研究の結果からは、『1日1万歩』の歩数を確保することが理想と考えられる」と記載されていますが、「そんなに歩けないよ」と運動を始める決意がくじけてしまったり、三日坊主に終わってしまったりしたことがある人も多いはず。歩数と死亡リスクの関係を調べた複数の調査結果をとりまとめた新しい研究により、理想的な歩数に達しなくても、歩く長さに応じた健康上のメリットが得られることがわかりました。 The association between daily step count and all-cause and cardiovascular mortality: a meta-analysis https://doi.org/10.1093/eurjpc/zwad229 World’s largest study shows the m
ラーメンが大好きな人に、ちょっと気になる研究の成果が示されました。 山形大学はこのほど、ラーメンの摂取頻度と死亡リスクの関連についての研究成果を公表しました。それによりますと、週3回以上のラーメンの摂取は「死亡リスクが1.52倍高い傾向がみられた」ということです。 これは山形大学医学部が研究成果の報告として発表したものです。 大学側によりますと、山形大学と県立米沢栄養大学の共同研究チームが、6725人を対象として、ラーメンの摂取頻度と死亡リスクの関連について大規模な疫学研究を実施し、その結果を、研究誌『The Journal of Nutrition, Health and Aging』(8月4日発行)に発表しました。 この研究では、山形コホート研究のデータをもとに、ラーメンの摂取頻度を「月に1回未満」から「週に3回以上」まで4段階に分類し、死亡率との関係を追跡調査したということです。 こ
このコーナーでは、2014年から先端テクノロジーの研究を論文単位で記事にしているWebメディア「Seamless」(シームレス)を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。 X: @shiropen2 フィンランドのヘルシンキ大学などに所属する研究者らが発表した論文「Weight Loss in Midlife, Chronic Disease Incidence, and All-Cause Mortality During Extended Follow-Up」は、中年期に体重を減らし、健康的な体重を維持することがその後の人生における慢性疾患の発症リスクと死亡率にどう影響するかを調査した研究報告だ。 研究チームは、イギリスとフィンランドで実施された3つの大規模コホート研究のデータを分析した。合計2万3149人の参加者(30~50歳代)を対象に、1
ラーメンの年間消費額3年連続日本一の山形市にある山形大学などの研究チームは、およそ6700人を対象に、ラーメンを食べる頻度と死亡リスクの関連を調査しました。 その結果、週に3回以上ラーメンを食べる人は喫煙や高血圧などとの関連が認められました。全体としては、統計的な優位性は得られなかったとしながらも、死亡リスクが1.52倍高まる傾向があることが分かりました。 特に、70歳未満の人やアルコールを飲む人、麺のスープを半分以上飲む人のリスクが高いということです。 研究チームは、食塩の過剰摂取を通して健康に悪影響を及ぼす恐れがあるため、ラーメンを食べる頻度や食べ方に注意することが健康維持のために重要だと指摘しています。 (「グッド!モーニング」2025年8月17日放送分より)
(CNN) 冷凍食品や出来合いの食品など超加工食品の摂取量が多いほど、がんの発症や死亡リスクが増大するという調査結果が1月31日の医学誌に発表された。この調査は英国で約19万7000人を対象に実施。調査対象者の半数超は女性で、特に卵巣がんのリスクが高いことが分かった。 超加工食品には、出来合いのスープやソース、冷凍ピザ、調理済み食品、ホットドッグ、ソーセージ、フライドポテト、ソーダ、市販のクッキー、ケーキ、キャンディー、ドーナツ、アイスクリームなどが含まれる。 論文の第1筆者で英インペリアル・カレッジ・ロンドン公衆衛生校フェローのキアラ・チャング氏によると、そうした食品は工業由来の成分で製造され、色や香り、食感を加えたり賞味期限を長引かせたりする目的で食品添加物が使われることが多い。 「超加工成分や添加物に対する私たちの体の反応は、ほとんど加工されていない新鮮で栄養豊富な食品に対する反応と
日常的な活動を短時間だけやや激しく行った場合、座ってばかりの生活やあまり活動的でない生活と比べて、死亡リスクを減らせるという研究結果が発表された。(PHOTOGRAPH BY SOLSKIN, GETTY IMAGES) 座ってばかりの生活が健康に悪いことはわかっているが、運動不足を解消しなければと考えただけで気が重くなる。しかし、手軽に効果を得られる方法が明らかになった。2022年12月8日付けで学術誌「Nature Medicine」に発表された最新の研究によると、早歩きをする、荷物を運ぶ、家事のペースを上げるなど、1日3回、1~2分間「活発に動く」だけで、健康に大きな効果があるという。 「とてもシンプルですが、これまでにない発想です」と話すのは、研究を率いたオーストラリア、シドニー大学の運動科学者エマニュエル・スタマタキス氏だ。「多くの人、そして、多くの医療従事者がいまだに、身体活動
1日に7千歩歩くと、2千歩しか歩かない場合に比べて死亡リスクが47%減るほか、心血管病やがん、認知症やうつ症状なども抑制し、幅広い健康効果につながるとの研究を、シドニー大などのチームが23日、英医学誌ランセット・パブリック・ヘルスに発表した。 1日の歩数が2千歩から3千歩、4千歩と増えていくにつれて死亡や病気発症のリスクは減っていくが、5千~7千歩台を境にリスクの減少幅が小さくなる病気もあった。チームは「1日1万歩が目標とされることはよくあるが、体をあまり動かさない人には7千歩が現実的な目標になるかもしれない」とみている。 チームは、歩数と健康に関する過去の研究57件で集められた成人約16万人分のデータを解析。1日に7千歩歩くと、2千歩の場合に比べて心血管病による死亡が47%、認知症が38%、がんによる死亡が37%、うつ症状が22%、2型糖尿病が14%減ることが分かった。 心血管病の死亡リ
胸腺は胸骨の後ろにある「H」のような形をした臓器であり、小児期には免疫系の発達に重要な役割を果たしていますが、成人の体ではどのような機能を果たしているのかよくわかっていません。そのため、心臓手術の際に邪魔だからと摘出されることもありますが、胸腺を摘出した人とその他の人を比較した新たな研究では、胸腺を摘出した人はその後の死亡リスクが約3倍に増加することが判明しました。 Health Consequences of Thymus Removal in Adults | NEJM https://doi.org/10.1056/NEJMoa2302892 Turns out lowly thymus may be saving your life – Harvard Gazette https://news.harvard.edu/gazette/story/2023/08/turns-out-
ここで誤解してほしくないのは、コーヒーが体に良いのであって、決してカフェインが体に良いわけではないということです。 実はコーヒーには体によいポリフェノール、クロロゲン酸が含まれており、カフェインの恩恵を受けつつ、そのデメリットを打ち消してくれているのです。 最近では1日4杯程度までなら、様々な病気のリスクを下げるスーパードリンクであることが、信用ある機関から発表されています。安心して飲んでください。 コーヒーの効果の話はこれくらいにして、今回のテーマである寝起きのコーヒーのお話をします。人は目覚めるとストレスに抵抗したり、体内でエネルギーを作り出すコルチゾールというホルモンが分泌されます。 そして1時間くらいかけて上昇し続けてピークに達し、その後、下降していきます。これは人間が本来持つ自ら現実に向き合うための機能です。 コーヒーを飲むベストな時間 コーヒーが眠気をスッキリさせる理由のひとつ
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は「死亡率がおよそ2%」と判明している病気です。しかし、8万7000人以上の被験者を対象とした新たな調査によって、COVID-19の生存者ですら6カ月以内の死亡リスクが約60%増加することが明らかになりました。 High-dimensional characterization of post-acute sequalae of COVID-19 | Nature https://www.nature.com/articles/s41586-021-03553-9 COVID-19 survivors, even those who weren't very sick, have a 50% greater risk of death https://www.zmescience.com/medicine/covid-19-survivors-e
アメリカのバイオテクノロジー企業・モデルナが開発した実験用mRNAがんワクチンと、ドイツの医薬品メーカー・メルクの抗体医薬品「キイトルーダ」を組み合わせたところ、術後3年以内の悪性黒色腫の再発または死亡のリスクが49%減少したことが示されました。 Moderna And Merck Announce mRNA-4157 (V940) In Combination with Keytruda(R) (Pembrolizumab) Demonstrated Continued Improvement in Recurrence-Free Survival and Distant Metastasis-Free Survival in Patients with High-Risk Stage III/IV Melanoma Following Complete Resection Versus
発表のポイント 日本の大規模コホート研究において、果物および野菜の摂取量と全死因死亡リスクおよび特定原因による死亡リスクとの関連について調べました。 果物・野菜摂取量が少ないグループに比べ、果物摂取量が多いグループ、野菜摂取量が多いグループでは全死亡リスクが低いことがわかりました。しかし、摂取量が多いほどリスクが下がるという結果ではありませんでした。 横浜市立大学(学長:相原 道子、所在地:横浜市金沢区)と国立研究開発法人国立がん研究センター(理事長:中釜 斉、所在地:東京都中央区)などで構成される研究グループは、研究開始から5年後に行った食事調査票に回答し、がん、循環器疾患、肝疾患になっていなかった約9万5千人を、平成30年(2018年)まで追跡した調査結果にもとづいて、果物と野菜の摂取量と死亡リスクとの関連を調べました。その結果、果物・野菜摂取量が少ないグループに比べ、果物摂取量が多い
新型コロナウイルスに感染した患者の多くは、感染後半年間にさまざまな健康上の問題に悩まされるだけでなく、死亡するリスクも著しく高まるー。この疑いは多くの医師が抱いていたが、新型コロナ感染症(COVID19)の長期症状を大規模に調べた研究で証明された。 英科学誌ネイチャーに22日掲載されたリポートによると、新型コロナ患者は感染後6カ月以内に死亡する確率が59%高まる。患者1000人当たり約8人死者が増える計算で、コロナによる犠牲者の数を押し上げている。症状がいったん治まっても多くの患者が再入院を余儀なくされ、一部は死亡するという認識が広がりつつあった。 研究を主導した米ミズーリ州セントルイスVA医療センターの調査・開発サービス責任者、ジヤド・アルアリ氏は「急性期にだけ目を向けていたのでは、氷山の一角しか見ていないようなものだ」と警告。「見えている部分のほんの少し下を掘り下げ始めたところだが、状
脳の老化速度を測定することで、症状が現れる前から疾患を予測し、予防できるようになる可能性が、2つの画期的な研究で示された。(ILLUSTRATION BY OSAKAWAYNE STUDIOS, GETTY IMAGES) 生きているかぎり誰もが老いていくものだが、老化のスピードや、老年になったときに健康でいられるかどうかには大きな個人差がある。では、自分の脳はどれだけ速く老化しているのだろうか。最近発表された2つの画期的な研究で、それが今までになく簡単に判定できるようになるかもしれない。 7月9日付けで医学誌「Nature Medicine」に掲載された米スタンフォード大学の研究では、血液に含まれるタンパク質を調べる検査によって、臓器ごとの「生物学的年齢」を推定している。 「臓器の生物学的年齢とは、特定の臓器がどの程度よく機能しているか、どの程度衰えているか、どの程度病気になりやすいかを
このコーナーでは、2014年から先端テクノロジーの研究を論文単位で記事にしているWebメディア「Seamless」(シームレス)を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。 X: @shiropen2 多くの研究が、少量のアルコール摂取が寿命を延ばす可能性があると主張している。適度に飲む人の方が全く飲まない人より健康だということだが、実際にはどんな量のアルコールも有害であることが明らかになってきている。この矛盾を調べるため、研究チームはアルコール摂取が特定の年齢での死亡リスクに与える影響を調査した107件の研究(合計で約480万人のデータを含む)をレビューした。 従来の多くの研究では、適度な飲酒が寿命を延ばす可能性があると主張してきた。これらの研究は、飲酒量と死亡リスクの関係が「J」字カーブを描くと示唆していた。つまり、少量の飲酒は非飲酒者と比べてリ
ホーム ニュース 先端研ニュース 民間の賃貸住宅に比べ、公的な賃貸住宅に住んでいる高齢者は9年間の死亡リスクが28%低いー持ち家が最も死亡リスクが低く、次に公的な賃貸住宅が低いー 民間の賃貸住宅に比べ、公的な賃貸住宅に住んでいる高齢者は9年間の死亡リスクが28%低い ー持ち家が最も死亡リスクが低く、次に公的な賃貸住宅が低いー 【発表概要】 住宅は、健康にとって重要な要素の一つです。住宅には、持ち家と賃貸住宅の2種類があり、後者には民間賃貸住宅と公的賃貸住宅があります。これまで日本の高齢者を対象とした研究で、これらの住宅種別と死亡の関連については明らかにされていませんでした。東京大学先端科学技術研究センター減災まちづくり分野の古賀千絵特任助教と千葉大学の花里真道准教授からなる研究チームは、9市町村の4万4007人の高齢者を2010年から約9年間追跡し、住宅の種類と死亡リスクの関連を検証しまし
男性高齢者の「最後にやり残したこと」 高齢者男性についての意識調査や統計を調べてみると、高齢者男性たちの意識が不思議なほどに年齢とともに「成熟」も「成長」もしていかないということに、いささか驚かされてしまう。 高齢になっても若い女性との何らかの性的な関係を望んだり、妻にケアされて精神的に支えてもらえる人生が幸せ、という感じのままなのだ。 たとえば社会学者、坂爪真吾の『セックスと超高齢社会──「老後の性」と向き合う』(NHK出版新書、2017年)によれば、人生の「最後にやり残したこと」として、情熱的な恋愛をあげる男性高齢者が想像以上に多いという。 さらにそうした男性高齢者のニーズに対し、「シニアのための性愛講座」「下半身のアンチ・エイジング」など、「死ぬまでセックス」という風潮を煽るマーケットが存在する。坂爪が例示するのは、愛人契約市場、高齢者専門風俗、アダルトコンテンツの高齢化……などのケ
2億人以上を対象にした24の研究を分析した結果、大麻使用者の心血管疾患による死亡リスクは非使用者の2倍を超えることが明らかになった。(PHOTOGRAPH BY REBECCA HALE, NATIONAL GEOGRAPHIC) 米国で大麻(マリファナ)が主流になるにつれて、その健康リスクを示唆する研究が増加している。すでに精神症や統合失調症のリスクが指摘されているが、新たに心臓への影響を指摘するレビュー論文が6月17日付けで医学誌「Heart」に発表された。過去に行われた24の研究のデータを分析した結果、大麻の嗜好目的での使用が「心筋梗塞、脳卒中、心血管疾患による死亡の増加」を含む重大な心血管トラブルのリスクの大幅な増加に関連していたと、論文の最終著者であるフランス、トゥールーズ大学病院の臨床薬理学者エミリー・ジュアンジュス氏は述べている。 米国を含む世界中の2億人の健康データを分析し
1日1万歩の達成は一般的な健康目標となっているが、それが誰にとっても理想的な歩数であるという科学的根拠はない。今回、新たな研究で、1日たった4000歩から高い健康効果が得られる可能性があることが明らかになった。 4000歩から死亡リスクが減少 ポーランドのウッジ医科大学の予防心臓学教授であるマチェイ・バナク率いる研究チームは、20万人以上を平均7年強にわたり追跡した17件の研究結果を分析した。 分析の結果、1日2300歩程度から健康効果が現れ始め、心血管疾患による死亡リスクが大幅に減少した。そして4000歩程度で、あらゆる原因による死亡リスクが顕著に減少し始めた。両数値(中央値を表している)とも、通常「座りがちな生活」とみなされる5000歩を下回る歩数だ。 だが、この数字以上の効果も示唆されている。研究によると、1日の歩数が1000歩増えるごとに、あらゆる原因で死亡するリスクが15%減少し
飲酒は適量であっても高齢者の健康に良い影響を与えない可能性があるとの研究結果が発表された/fizkes/Adobe Stock (CNN) 米国の若者の間でアルコールは健康に悪影響を与えるとの認識が広がるなか、ある調査では55歳以上の間で飲酒をする人の割合が10パーセントポイント増加していることがわかった。そして今回発表された新たな研究では、飲酒は適量であっても高齢者の健康に良い影響を与えないと考えられることが明らかになった。 1日に1杯か2杯のアルコール、特にワインは健康に良いというかつて広く信じられていた考えに反論する研究が増えている中、この研究はその一群に加わるものだ。むしろ最近の研究ではアルコールは強力な発がん性物質である可能性があり、うつ病のほか、肝臓や腎臓の問題など多くの病気を引き起こす可能性があることが明らかになっている。 ビクトリア大学内の研究所で責任者を務めるティモシー・
イギリスで最初に見つかり、世界各地に広がった変異した新型コロナウイルスについて、イギリスの大学などの研究グループは、死亡するリスクが従来のウイルスに比べ高いとする研究結果を発表しました。 イギリス・エクセター大学などの研究グループは10日、イギリスの医学雑誌「ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル」に、イギリスで急速に広まった変異した新型コロナウイルスに感染した人と、従来のウイルスに感染した人とで死亡するリスクに違いがあるかを調べた論文を発表しました。 研究グループは、去年10月からことし1月にかけて変異した新型コロナウイルスに感染した30歳以上の人およそ5万5000人と、年齢や性別、それに居住地や感染時期などがよく似た従来のウイルスに感染した人、およそ5万5000人について検査が行われた日から28日以内の死者の数を比較しました。 その結果、変異ウイルスに感染したグループでは227人が死亡
デスクワークをしていたりインドアな趣味を持っていたりすると、どうしても1日のうち座っている時間が長くなってしまいますが、座りがちなライフスタイルは糖尿病や心臓病、認知症、がんなどの慢性疾患のリスクを高めることがわかっています。中国の研究チームが実施した調査では、「コーヒーをよく飲む人は座りがちなライフスタイルによる死亡リスクが低い」という結果が示されました。 Association of daily sitting time and coffee consumption with the risk of all-cause and cardiovascular disease mortality among US adults | BMC Public Health | Full Text https://bmcpublichealth.biomedcentral.com/articles
<ブラックで飲むのであれば健康にメリットがある...タフツ大学の研究チームの研究より> コーヒーをブラックで飲む人に朗報だ。ブラックコーヒーは全死因による死亡リスクの低下と関連しているという。 この結果は、タフツ大学の研究チームによる最新研究で明らかになったもので、ブラックで飲んだ場合に限って健康効果が見られ、クリームやミルク、砂糖を加えるとその効果がなくなることが判明した。 本論文の筆者で疫学者のファンファン・チャン(Fang Fang Zhang)教授は次のように述べる。 「コーヒーは世界で最も消費されている飲料のひとつです。アメリカの成人のほぼ半数が1日1杯以上のコーヒーを飲んでいるとの報告があり、コーヒーが健康に与える意味を理解することは重要です」 コーヒーの健康効果は、その生理活性化合物による可能性もありますが、砂糖や飽和脂肪を加えることで死亡リスク低下の効果が薄れることが、私た
お知らせ 【プレスリリース】ラーメンの過剰摂取が一部の人々の死亡リスクを高める可能性 ——山形コホート研究より2025/08/15 【研究成果】 研究成果について、プレスリリースしました。 2025/8/18 (一般の方向け)研究のポイントおよびQ&A 追加しました ラーメンの摂取頻度と死亡リスクの関連についての疫学研究結果が『The Journal of Nutrition, Health and Aging』に掲載されました。 【研究成果の概要】 山形大学および山形県立米沢栄養大学の共同研究チーム(主任研究者 鈴木美穂山形県立米沢栄養大学講師)は、ラーメンの摂取頻度と死亡リスクの関連について、6,725名を対象とした大規模な疫学研究の結果を『The Journal of Nutrition, Health and Aging』(2025年8月4日発行)に発表しました。 本研究では、山形
HOME 新着ニュース 2021 【論文掲載】座っている時間が長いほど死亡リスクが増加する ~その効果は、余暇時間の運動活動量を増やしても、完全に抑制されない~ 京都府立医科大学大学院医学研究科 地域保健医療疫学 小山講師らの研究グループは、J-MICC STUDY(日本多施設共同コーホート研究)の一環として座っている時間と死亡の関係について研究を行い、6万人を超える日本人を7.7年間追跡したデータを用いて、座っている時間が長いほど死亡リスクが増加することを確認し、この研究成果が2021年6月14日にアメリカ心臓協会(American Heart Association)が発刊する「Journal of the American Heart Association」に掲載されましたので、お知らせします。 座っている時間(座位時間)が長いことで、血行不良と代謝の低下を引き起こすことにより、死
アメリカの製薬大手メルクは1日、開発中の新型コロナウイルスの増殖を抑える薬について、最終段階の臨床試験で入院や死亡のリスクをおよそ50%低下させる効果がみられたと発表しました。 アメリカの製薬大手メルクが開発中の「モルヌピラビル」は、新型コロナウイルスの増殖を抑えるための飲み薬で、現在、発症初期の患者が重症化するのを防ぐ効果を確かめる最終段階の臨床試験が行われています。 1日、メルクは、この臨床試験の暫定的な分析結果を発表しました。 それによりますと、臨床試験では、発症から5日以内の患者で重症化リスクのある760人余りを、この薬を投与するグループと、プラセボと呼ばれる偽の薬を投与するグループに分けて症状の経過を比較しました。 その結果、▼プラセボを投与したグループでは、入院した人や死亡した人の割合が14.1%だったのに比べ、▼薬を投与したグループでは7.3%になったということで、入院や死亡
週3回以上の頻繁なラーメン摂取は、健康リスクと関連する可能性がある――山形大学と山形県立米沢栄養大学の研究チームは8月15日、そんな研究結果を発表した。40歳以上の6725人に対し、中央値にして4.5年の追跡調査を行って分析した。 研究グループは、対象者のラーメン摂取頻度を「月1回未満」「月1~3回」「週1~2回」「週3回以上」の4段階に分類。なお、摂取頻度は月1~3回(46.7%)が最も多く、次いで週1~2回(27.0%)だった。追跡調査の結果、145人の死亡(男性85人、女性60人)が確認され、そのうち100人はがん、29人は心血管疾患によるものだった。 属性を詳細に分析した場合、有意な関連がみられた。飲酒習慣のある人では、「週3回以上」群の死亡リスクが「週1~2回」群と比べて2.71倍高く、70歳未満の人では同じく「週3回以上」群の死亡リスクが「週1~2回」群より2.20倍高かった。
新型コロナウイルスの変異株に感染した人が国内で100人を超えた。埼玉県では大規模クラスター(感染者集団)が発生するなど、感染は徐々に広がっている。世界保健機関(WHO)は「感染力は最大で7割増している」と評価し、専門家は警戒感を強めている。【林奈緒美、小川祐希、金秀蓮】 国内での変異株の感染者は、昨年12月25日に羽田空港と関西国際空港の検疫で初めて確認された。1月18日には市中感染とみられる感染者として、海外渡航者と接点がない3人が静岡県で確認された。10日に新たに判明した兵庫県の3人を含め感染者は計108人で、うち空港検疫は43人、市中感染の疑い例は1都10県で51人、海外滞在者やその接触者は14人。また、英国由来の株の感染者は93人、南アフリカは11人、ブラジルは4人だ。 埼玉県では変異株により二つのクラスターが発生している。保育施設では10歳未満の子どもと従業員ら11人の感染が確認
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