「するなと言うなら見逃しを許容するしかない」 群馬県みなかみ町立小学校で6月4日におこなわれた健康診断で、70代の男性小児科医が児童の下半身を下着をおろして視診していた問題は、その発生直後からテレビをはじめ多くのメディアで報じられ、ネットでも瞬く間に賛否の議論が沸騰した。 「通常の学校検診ではありえない」「なぜ下半身の診察が必要なのか」といった声がSNSで上がると、それにたいして「思春期早発症を発見するための診察で、専門医なら当然おこなう」と当該医師を支持し、医師の裁量権を盾に「するなと言うなら見逃しを許容するしかないだろう」と突き放す声も医師アカウントから上がり、双方の意見が感情的にぶつかり合う様相すら呈した。 子どもたちのことを考えればこそ、なぜこのような事態が発生したのか、今後どうすべきなのかということを考えねばならないはずなのだが、議論に冷静さを欠いては問題の本質が見えなくなってし