「ひきこもり」は、特定の病名や診断名ではありません。さまざまな要因によって自宅以外での生活の場が長期にわたって失われている「状態」のことです。厚生労働省の定義などを参考にすると、 ・ 自宅にひきこもって学校や会社に行かず、家族以外との親密な対人関係がない状態が6ヵ月以上続いており、 ・ 統合失調症(精神分裂病)やうつ病などの精神障害が第一の原因とは考えにくいもの を「ひきこもり」と呼ぶことになっているようです。もちろん、統合失調症(精神分裂病)やうつ病などがあって、ひきこもり状態になることもあります。こうした場合にはその診断に応じた治療(薬物療法など)が必要となります。 しかし、背景に精神障害がない場合の「ひきこもり」とは、ひきこもることによって、強いストレスを受けてひどく消耗した心身を守ろうとしている状態である、とも考えられます。「挫折」や「正当に周囲に評価されなかった」「周囲から受け