【北京=矢板明夫】中国 国営新華社通信などは29日、東シナ海上空に設定した防空識別圏に同日午前に進入した米軍機と自衛隊機に対し、中国空軍が戦闘機を緊急発進(スクランブル)させて対応したと報じた。中国空軍の申進科報道官(大佐)が明らかにしたもので、中国が防空圏を設定した今月23日以降、外国機に対する緊急発進が伝えられたのは初めて。 申報道官は防空圏に入ったことを確認した機種を、米軍機は哨戒機、電子偵察機の2機だと説明。自衛隊機はF15戦闘機、空中警戒管制機(AWACS)、哨戒機の計10機とした。 緊急発進したとされるのは中国空軍の主力戦闘機Su30とJ11。申報道官は「中国空軍は防空圏に進入した外国軍機の全航程を監視し、機種を明確に判別している」と述べた。 一方、29日付の中国軍機関紙、解放軍報は中国が新型のAWACSと主力戦闘機による哨戒を28日から始めたとする申報道官の発言を伝えた。公表