持参金(じさんきん)は古典落語の演目。別題に不思議の五円、金は天下のまわり物[1]。上方落語の逆さの葬礼(さかさのそうれん、さかさのそうれい)の前半部分を切り出して1つの噺としたものである。初代桂南天が三代目桂米朝に教え、また米朝が立川談志と三遊亭圓龍に教えて東京に移したという。 原話の逆さの葬礼は「葬礼」部分を上方では「そうれい」と読み、江戸では「そうれん」と読む。3場面から構成されており、このうち最初の1場面が持参金にあたる。2つ目の場面が題の逆さの葬礼にあたる部分だが、3つ目の場面に関連して捨米(すてこめ)という別題もある。この2場面目の逆さの葬礼の原話が明和9年江戸板『譚嚢』の「弔ひ」であり、捨米の原話が明和4年頃の江戸板『友達ばらし』の「あか子」である[1]。 あらすじ[編集] 持参金[編集] 長屋に住む不精な男は、以前5円(現在の貨幣価値として10万円などと演じる場合もある)を