オリンピックや世界選手権に出場するという「夢」をかなえるためなら、国籍を変えることもいとわないアスリートがいる。サッカーのブラジル人選手、卓球の中国人選手、長距離・マラソンのケニア選手などがそうだ。 スポーツの世界では、国際大会で活躍することよりも、母国の代表になることのほうが難しい国が存在する。自国ではライバルが多すぎるがゆえに、故郷を捨てて、勝てる道を選ぶ。国際大会に出場することが、アスリートとしてのブランド力(報酬)につながっていくからだ。 理由は少し違えども、”騒動”が大きくならなければ、ランナー・猫ひろしもオリンピック選手になっていたかもしれない。1年ほど前のことなので、多くの方が記憶していると思うが、猫はカンボジア国籍を取得して、本気でロンドン五輪の男子マラソン出場を狙っていた。国籍変更後も日本を拠点にトレーニングを重ねて、昨年2月の別府大分毎日マラソンで2時間30分26秒の自