ラックの石川です。 2019年ごろから、標的型サイバー攻撃の中に、オープンソースのポート転送やトンネリングツールを悪用して侵入先のPCにリモートデスクトップ(RDP)接続する事例を複数確認しています。 ポート転送とは、特定のポート番号で受信したデータを別のIPアドレス・ポート番号に転送することです。一方、トンネリングは、データを別のIPアドレス・ポート番号に送るという点ではポート転送に似ていますが、違うプロトコルでデータを包む点が異なります。これらの機能を悪用すると、通常はファイアウォールのアクセス制御によりインターネット上からアクセスできない社内のサーバやPCへのアクセスが可能となります。図1は、SSHのポート転送を利用してPCとC2間のトンネルを作成し、リモートデスクトップ接続を行うイメージです。PCからのSSH通信を利用して、外部のC2サーバとコネクションを確立し、確立できた通信経路