「絶対にミスできないから『紙』」という意見は強かった ミスの許されない現場では『昔ながらのやり方』が好まれる。 絶対にミスの許されないラジオの生放送の現場はその典型だといえるだろう。昔から変わらず紙の台本が使われてきた。なにしろ、ラジオ番組は一瞬の空白もなく遅滞なく進行しなければならない。デジタル機器を使ってフリーズしたり、操作に手間取ったりしては困るのだ。 しかも、年齢も背景もさまざまな多くの人が関わるから、誰もが間違いなく扱える紙の台本を変えることはできない。そう思われてきた。 その既成概念を覆し、台本をiPadで共有することを提案したのは、J-WAVEの看板番組のひとつともいえる、月曜日から木曜日の朝9:00〜13:00の帯番組『STEP ONE』のナビゲーターを務めるサッシャさんだった。 業界の常識を覆したサッシャさんの提案 このラジオ業界の常識を大きく変えるきっかけとなったのは、