「大回り乗車」という、一般にはあまり聞き慣れない言葉がある。鉄道好きの間ではよく使われるキーワードで、最短距離分の料金で、いわゆる一筆書きのように路線をぐるっと遠回りして電車に乗る、特定区間内のルールを利用する乗り方だ。こうした乗り方ができるエリアの代表的なものが、JRの東京・大阪・福岡・新潟の大都市近郊区間内だ。JR東日本がHP上で公表している「大都市近郊区間内のみをご利用になる場合の特例」にはこう記されている。 「図のそれぞれの大都市近郊区間内のみを普通乗車券または回数乗車券でご利用になる場合は、実際にご乗車になる経路にかかわらず、最も安くなる経路で計算した運賃で乗車することができます」 「重複しない限り乗車経路は自由に選べますが、途中下車はできません。途中で下車される場合は、実際に乗車された区間の運賃と比較して不足している場合はその差額をいただきます」 なかなか小難しい規則だが、要は