特定メーカーに依存しないスマートフォン(高機能携帯電話)向け基本ソフト(OS)「TIZEN(タイゼン)」の事業化が揺れている。推進団体「タイゼンアソシエーション」の中核メンバーの1社であるNTTドコモは、16日に予定していた韓国・サムスン電子製のタイゼン搭載スマホの発表を延期。当初の発表予定は昨夏だったが、今年1月に延期していた。2度目の延期という異例事態となっている。 「ドコモはタイゼンをやめるのか」 アプリ(実行ソフト)開発会社からはこんな声も漏れる。だが、ドコモは再延期の理由を公表せず、「発表時期は未定としかいえない」(ドコモ関係者)と言葉を濁している。 「OSのバグ(虫食い)が多かった」「操作性がまだ悪い」などOSと端末の完成度の低さを指摘する声も聞こえてくるが、再延期の裏にはほかの事情もあるようだ。 ドコモの今年度営業利益目標は8400億円だが、ドコモ幹部は「厳しい」とみる。今年