まず最初に、有志舎は私・永滝稔が一人でやっている文字通りの「一人出版社」です。歴史学(近現代史)を中心にした地味な学術書を出版しています。2005年に創業し、5年前に東京・神保町から杉並区の高円寺(私の生まれ育った所であり今も住んでいる街)に事務所を移転しました。 学術書はあまり売れませんが、こういう本にしか興味がないので仕方ありません。でも、私は学術書であっても出来るだけ専門家以外の読者にも読んでもらいたいと思っていますし、そのように叙述を工夫してくれるよう著者にもお願いして編集しています。 そして、さらに学問と学術書が、学校・大学だけではなく街中にまで広まっていかなければ、普通の生活人に読んでもらえなければ、学問の意味は無いと私は思っているので、しつこく「市井で読まれる学術書」を目指しています。 と、ここまでは2020年4月の「版元日誌」で書かせていただいたことです。今回は「その後」の