本記事は、日経WinPC2013年11月号に掲載した連載「PC技術興亡史」を再掲したものです。社名や肩書などは掲載時のものです。 1993年に登場したPentiumは、RISC CPUとの性能差を詰め、可能なら追い越すことが求められた(図1)。このため、Penti umでは「Uパイプ」と「Vパイプ」という2つの命令処理パイプラインを搭載し、最大2命令/サイクルの実行が可能になった。このように1サイクルで複数の命令を処理できる方式をスーパースカラーと呼ぶ。また、Pentiumは命令用とデータ用のキャッシュを別々に用意し、内部のバスも分離するハーバードアーキテクチャーだった。後にPentiumはマルチメディア処理命令「MMX」を初めて搭載した。