映画『ドキュメント灰野敬二』より (c)2012『ドキュメント灰野敬二』製作委員会 70年代から40年以上にわたり、アンダーグラウンド・ミュージックの世界で活動を続け、世界中でカリスマ的な人気を誇る音楽家・灰野敬二が自らの人生と音楽について語る映画『ドキュメント灰野敬二』が7月7日(土)より公開される。長髪とサングラス、漆黒の服装というスタイルを貫く彼を捉えたのは、『ヨコハマメリー』(2006年)『美代子阿佐ヶ谷気分』(2009年)でプロデュース・編集を担当した、白尾一博監督。単なる音楽ドキュメンタリーとは一線を画した今作の手法について白尾監督に聞いた。 とにかく濃縮したものを作りたかった ──70年代から続く灰野さんの経歴をよく95分というこの長さでまとめられましたね。 もともと僕は凝縮されたものが好きなんです。時間の流れを正確に記録する手法のドキュメンタリーだと、当然長大なものになって