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ブックマーク / science.srad.jp (24)

  • オーストラリア税関、検疫で貴重な植物標本を焼却処分 | スラド サイエンス

    フランス・パリの国立自然史博物館から貴重な植物標がオーストラリア・ブリスベンのクイーンズランド植物標館に送られたのだが、書類の不備により検疫で焼却処分されていたことが判明した(ABC Newsの記事、 Scienceの記事)。 焼却処分が問題になっているのは、18世紀にフランスの探検隊がオーストラリアで採取したものを含むデイジーのタイプ標6種類。検疫官は1月初めに到着した標について、不足している情報を提出するよう標館に要求した。しかし、標館側がメールアドレスを間違えたことで返信は3月初めまで遅れ、さらに不足していた情報の提出を求めている最中に処分が行われたという。この問題を受けてニュージーランドの植物標館が調査したところ、2016年に同館が送付したタイプ標1種を含む地衣類のサンプルも同じように処分されていたことが明らかになった。 件についてオーストラリア農業・水資源省は、

    オーストラリア税関、検疫で貴重な植物標本を焼却処分 | スラド サイエンス
  • アフリカのある地域では多くの象が牙を持たずに生まれてくる | スラド サイエンス

    アフリカで、牙を持たずに生まれてくる象が増えているという。これは象牙を狙った密猟の結果ではないかと議論されているそうだ(Independent、The Times、ギズモード・ジャパン)。 調査によると、一般的に牙を持たないメスの象の割合は2〜6パーセントだが、アフリカのある地域ではメスの象の98%が牙を持っていないという。アフリカでは長い間象牙を狙った密猟が問題となっており、そのために多数の象が殺されていた。また、牙を持たないメスから生まれた子孫は牙を持たない確率が高い。その結果、このように牙を持たない象が増えるようになったのではないかとされている。 また、牙を持った象も、そのサイズが以前の半分程度に小さくなっていることも確認されているそうだ。しかし、象の牙は水やべ物を掘り出すための道具であり、障害物を排除したり身を守るための武器でもある。さらに性的魅力を示すものでもあるが、これが無く

    アフリカのある地域では多くの象が牙を持たずに生まれてくる | スラド サイエンス
  • 実質的にすべての電子タバコの蒸気が有害な化学物質を含むとの研究結果 | スラド サイエンス

    電子タバコの煙(蒸気)からはこれまでにも有害な化学物質が検出されているが、実質的にすべての電子タバコの蒸気が有害物質を含むとの研究結果を米ローレンス・バークレー国立研究所が発表した(ローレンス・バークレー国立研究所のニュース記事、 The Vergeの記事、 論文アブストラクト)。 電子タバコの蒸気の成分は使用するリキッドによって異なるが、ほぼすべてのリキッドでプロピレングリコールとグリセリンが主成分となっている。これに着目した研究チームでは、プロピレングリコールとグリセリンのみのリキッドを使用して電子タバコによる吸入実験を行ったという。その結果、アクロレインやホルムアルデヒド、アセトアルデヒドなどを含む31種の有害化合物が顕著なレベルで検出されたとのこと。31種の中には過去に電子タバコの蒸気からは発見されていなかった酸化プロピレンやグリシドールも含まれる。 今回使われた電子タバコ器具は加

  • 地球外生命体が見つからないのはすでに絶滅しているから、という説 | スラド サイエンス

    NASAなどの天体観測により数多くの太陽系外惑星が発見されている。その中には地球と同じような岩石型惑星で生命の誕生に適した位置にあるものも見つかっていることから、研究者たちは地球外生命体の探索に熱心だ。しかし、オーストラリア国立大学の宇宙生物学者Aditya Chopra氏とCharley Lineweaver氏は、こうした惑星に生命体が存在するという考えには否定的であるようだ(astrobiologyWeb、The conversation、Slashdot)。 両氏によると、生命が誕生してもその多くは絶滅しているしている可能性が高いという。地球自体がそうであったように岩石型惑星の初期形成の工程は暴力的で不安定だ。液体の水と居住性と一定の表面温度を維持し、温室効果ガスやアルベドを調節する機能を持ち、生命の生存に適したゴルディロックス・ゾーンを持つ惑星ができあがる確率は非常に低い。約4億年

  • 「まともではない論文誌」への投稿数が最多の日本の大学は? | スラド サイエンス

    最近ではお金を出せば低レベルの学術論文でも「国際会議論文」もしくは「学術研究論文」として受理する組織が急増しており、問題となっています。これらはそれぞれ「predatory conference organizer」や「predatory journal publisher」と呼ばれています。こういったところに論文を投稿した場合、信用を失い、業績にも書けないという問題が発生することから、コロラド大学図書館のJeffrey Beall司書がこのような組織をまとめた「Beal's list」を公開しています。 驚くべき事に、2015年度版のpredatory publisherには700近くのエントリが掲載されています。このリストの妥当性に関しては意見が分かれるところですが、研究者としては内容を理解しておく必要はあります。 さて、多くのpredatory publisherのwebサイトは、利

    「まともではない論文誌」への投稿数が最多の日本の大学は? | スラド サイエンス
  • 「トルマリンで水を殺菌するシャワーヘッド」記事、不適切として修正される | スラド サイエンス

    先日「トルマリンによって水を電気分解するという殺菌・滅菌シャワーヘッド」という話があったが、これを報じていた朝日新聞が記事を修正した(朝日新聞の訂正記事)。 トルマリンが水と触れただけで電気分解を起こすことはない、との指摘があったとのことで、記事中の「(鉱石の『トルマリン』が組み込まれたシャワーヘッドを)通った水が電気分解される」との部分が削除されたという。とはいえ、記事自体についてはそのまま残されており、シャワーヘッドに殺菌効果はあるという認識のようだ。

  • 遺伝子改変に関する研究の自由は憲法により護られている? | スラド サイエンス

    安価な遺伝子改変技術の登場は、デザイナーズ・ベビーや人工種の誕生、クローンの作成など様々な倫理・政治的問題を生み出した。しかし、Motherboardの記事によると、倫理・政治的問題から遺伝子工学分野の研究内容に制約を加えることは、科学者に対する憲法上の権利の侵害につながる可能性があるという。 ウィスコンシン大学の生命倫理学者かつ法律教授であるAlta Charo氏によれば、米憲法修正第一条はこれまで最高裁判所によって言論の自由だけでなく、科学的な行為における表現においても自由であると解釈されてきたとする。生命を救うため確実かつ安全な方法があるにも関わらず、道徳や政治側にそれを禁止できる根拠があるのか、ということもこの問題には含まれているようだ(Scientific Inquiry and the First Amendment[PDF]、Slashdot)。

  • 若いうちに良い恋愛をするとその後精神面の問題が減る、という調査結果 | スラド サイエンス

    若いうちに良い恋愛をすると、その後心理的調整能力が強くなり、精神的な問題についてもうまく対処できるという調査結果が発表されたそうだ(IRORIO)。 「特に13歳から19歳までの若者が良好な恋愛関係を促進させることは、その後の心理的発達を促す可能性がある」とのこと。 IT業界で精神をやられる人が多いのはこういう理由か……とも思ってしまうが、とりあえず若いうちの「恋愛禁止」はあまりよろしくないようだ。

  • 地球の歴史に「千葉期」追加か? | スラド サイエンス

    千葉県で確認された約77万年前の地層が、「地質年代」の境界として国際標準模式地になる可能性があるという(読売新聞)。 地球は歴史上、何度も地磁気の極が入れ替わっているが、地元の研究者らが研究を進めた結果、養老渓谷近くにある市原市田淵の地層が磁場逆転を示す境になっていることが判明した。ただし、千葉県以外にも2か所の候補地が挙がっているため確定ではない。 もしこの地層が来年の国際会議で国際標準模式地に選定されれば、その表面に国内初となるゴールデンスパイクが打ちこまれ、258万年前から現在までの「第四紀」のうち「新生代第四紀更新世中期」が「千葉期(チバシアン)」と名付けられるという。

  • 15番目の平面充填五角形が発見される | スラド サイエンス

    15番目の平面充填五角形が、米ワシントン大学ボセル校の数学者らにより発見された(redditのスレッド、 Forbesの記事、 xkcdのスレッド)。 数学者らは、すべての平面充填五角形を特定できるというアルゴリズムを開発し、コンピュータープログラムに実装。このプログラムのデバッグおよび最適化を実行中に15番目の平面充填五角形が発見されたとのこと。論文は準備中のようだ。 vlue 曰く、

  • オレゴン州立大学、焼くとベーコンの味になる海藻を開発 | スラド サイエンス

    米オレゴン州立大学(OSU)の研究者がベーコンの味がする海藻の新品種を開発したそうだ(ニュースリリース、 OSUのニュース記事、 Consumeristの記事)。 ベーコン味の海藻はダルスと呼ばれる紅藻の一種を品種改良したもの。ダルスはミネラルやビタミン、抗酸化物質に富み、乾燥状態で重量の16%のタンパク質を含むため、昔から用にされている。新品種も通常のダルスと同様に材として使用できるが、油をひいたフライパンで焼くと海藻ではなくベーコンの味に変わるのだという。ベーコンの風味も強いそうだ。 この品種は当初アワビ養殖の飼料としてOSUのハットフィールド海洋科学センターで作られたもので、商用規模での実用化にも成功し、特許も取得している。海藻は同センターの水槽では15年にわたって育て続けられていたが、経営学部のChuck Toombs氏が栄養価の高さに着目して品開発を提案。焼くとベーコンの味

  • 世界初、エタノールを生成する人工光合成の開発に成功 | スラド サイエンス

    大阪市立大学が太陽光を利用して酢酸からエタノールを生成することに成功したそうだ(ASCII.jp)。 今回開発した人工光合成系は光合成色素誘導体や人工補助酵素などを利用するもので、人工光合成系に太陽光を150分間当てると酢酸の約5%がエタノールに変換されるという。 これまでメタノール(炭素数1)を作り出す反応は発見されていたものの、エタノール(炭素数2)の合成は世界初となる。人工光合成を用いることで料となる作物を消費することなく燃料生産が可能となるとしている。

  • 自身に性器を突き刺して精子を送り込む生物 | スラド サイエンス

    マクロストマム・ヒストリクスと呼ばれる水生扁形動物は、環境によっては「針のような生殖器を自身に突き刺す」という行為を行うという(AFPBB、英国王立協会紀要掲載論文)。 マクロストマム・ヒストリクスは、オスとメスの生殖器官を両方備える両生動物で、針のような生殖器を使って相手の体内に精子を送り込むことで交尾を行うそうだ。しかし、交尾相手が不足している場合、この針を自身の頭部などに突き刺して精子を送り込むという。これは、交尾相手が少ない条件下で子孫を残すために、自己受胎という方法を進化させた可能性があるとのこと。

  • メートル法への移行を提案する米大統領候補 | スラド サイエンス

    では、国際単位系(SI)等の、法律によって使用が認められた計量単位以外を、取引又は証明への使用することは犯罪です(罰則有り)。また、目盛などに使用が認められた計量単位以外が記載(併記を含む)された計量器などを販売、又は販売の目的で陳列することも犯罪です(罰則有り)。 例えば、「インチ」を目盛などに記載したメジャーや「ポンド」を目盛などに記載した計量器などを販売、又は販売の目的で陳列することは、計量法第9条 [e-gov.go.jp]によって固く禁止されています。違反した場合、50万円以下の罰金に処せられます。気軽な気持ちで違法な「メジャー」などをネットで販売してしまう愚か者 [venustap.jp]も居るようですが、逮捕されて有罪判決を受けるかもしれないので気をつけて下さい。 ちなみに、グレーゾーンが色々ありまして、不動産の契約書に、「○○坪」などと表記することは明確な犯罪で、不動産

  • NASA、真空中でEM Driveの実験に成功 | スラド サイエンス

    昨年、NASA EagleworksがEM Drive(電磁駆動: electromagnetic drive)の実験結果を発表して話題を呼んだが、真空中でも推力が得られることが確認されたそうだ( NASASpaceFlight.comの記事、 io9の記事、 家/.)。 EM Driveは密閉された空間でマイクロ波を反射させることにより、推進剤を放出することなく推力が得られるというもの。2001年ごろに英国のSatellite Propulsion Researchが研究を始めており、中国の研究者も研究成果を発表している。ただし、EM Driveで推力が得られる仕組みは解明されておらず、運動量保存の法則にも反するため懐疑的な見方が強い。NASA Eagleworksを率いるHarold White博士は、EM Driveでは電磁流体力学(MHD)駆動における推進剤イオンの役割を量子論的

  • 電波望遠鏡が検知した謎の信号、正体は電子レンジからの電波だった | スラド サイエンス

    オーストラリア・パークス天文台の電波望遠鏡が謎の電波を検知していたそうだ。この「強力なバースト信号」の正体は当初不明で、深宇宙から来たものではないかと思われていたという。しかし、その正体は電子レンジに由来するものだったという(FUTURUS、National Geographics)。 この電波は1990年代から記録されており、当初は球電光もしくは飛行機、電波望遠鏡のどこかの部品から発せられるものではないかと思われていた。しかし調査を進めた結果、これらは同時に複数の地点から発せられている可能性が分かり、その発生源は地球近くのどこかである、ということまでは突き止められていたものの、長らくそれがどこから来ているのかは分からなかったという。 その後研究者らがこの電波の発生源を見つけるためにリアルタイム電波干渉モニタを設置したところ、1月に3つの信号を検知し、その結果「電子レンジがタイマーによって

  • 複数の言語を話す人は、思考がより柔軟であるという研究結果 | スラド サイエンス

    二カ国語を話す人を対象に行われた新たな研究によれば、複数の言語を話す人は、それぞれの言語の持つ世界観の良い所を持ち合わせているため、柔軟に思考することができるとのこと(Slashdot、Science)。 認知科学者らは1940年代より、母国語が思考に及ぼす影響について研究を行ってきた。これによれば、話し手が何に焦点をあてるのかは母国語の影響を受けているのだそうだ。そこで、二カ国語を話す人の場合には、「二つの思考が、一人の人間の中に存在し得るのか」という疑問が湧いたという。 研究の結果、第二言語は物事の見方において、重要な潜在的役割を果たしていることが分かったとのこと。「他の言語を話せる場合、もう一つの視点を持っている」ことになり、言語を素早く切り替えるがごとく、物の見方も素早く切り替えることができるのだそうだ。

  • NASA、非生物学的な手法でDNA/RNAを構成する塩基を生成することに成功 | スラド サイエンス

    NASA、エイムズ研究センターの科学者は、生命の基礎となるウラシル、シトシンおよびチミンという3種類の塩基を「非生物学的」な手法で作り出すことに成功した。この三つはDNAもしくはRNAを構成する中心構造的な塩基だという(TechieNews、NASA、Slashdot)。 実験では研究室内部で宇宙空間をシミュレートし、ピリミジンを含む氷のサンプルに対し、水素放電管から高エネルギーの紫外線照射を行った。その結果、ウラシル、シトシンおよびチミンの生成に成功したとしている。同センターのMichel Nuevo氏によれば、この結果は、「生物に必要なディングブロック分子を、宇宙空間で作り出せることことを示している」としている。

  • 米調査、一般市民と科学者の科学に関する見解の隔たり | スラド サイエンス

    Pew Research Centerが米科学振興協会(AAAS)と共同で実施した調査によると、米成人の大半は科学が生活の向上に役立っていると考える一方で、科学者と一般市民とでは見解に大きな隔たりのある科学的事柄があることも判明したそうだ(Pew Research Centerのリポート、 ScienceDailyの記事、 FiveThirtyEightの記事、 家/.)。 米一般市民の79%が科学により多くの人々の生活が楽になると答え、科学が医療や品、環境に対して良い影響を与えると答えた人も半数を超えている。ただし、米国の科学的な業績についての設問では、科学者の45%が世界最高、47%が先進工業国の平均以上と答えたのに対し、一般市民は15%が世界最高、39%が平均以上と答えたとのことだ。 一般市民と科学者とで回答の隔たりが最も大きかったのは、遺伝子組み換え品を摂取しても安全かどうか

  • 世界終末時計が2分進められ、残り時間3分に | スラド サイエンス

    世界終末時計が2分進められ、真夜中まで残り3分となった。世界終末時計の針が動かされるのは2012年以来3年ぶり(プレスリリース、 ロイターの記事、 NHKニュースの記事、 家/.)。 世界終末時計を管理するBulletin of the Atomic Scientistsは声明で、「2015年、抑制されない気候変動や世界的な核兵器の近代化、および核兵器保有量の超過が人類存亡に関わる大きく紛れもない脅威をもたらしており、世界の指導者たちは、速度や規模の面で人々を破局から守るための十分な行動ができていない。」としている。また、世界終末時計を真夜中の3分前に進めるとともに「世界が破滅する可能性は非常に高く、惨禍の危険を減らすため今すぐ行動する必要がある。」ことを、強い切迫感を持って付け加えざるを得ないと述べている。 1947年に作られた世界終末時計は真夜中(午前0時)を人類滅亡の時とし、それま