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ブックマーク / www.daiwashobo.co.jp (6)

  • WEB連載:失われた未来を求めて 木澤佐登志 / 第3回 ジョーカー、あるはずだった未来の不在

    「未来はわれらのものだ」と言いながら死んでいったサン=シモン、「未来を構築しなければならない」と言いながら自殺していったマーク・フィッシャー、そして「未来はここで終わる」と言ったリー・エーデルマン――。ルイス・キャロルは暗室の中で少女たちの写真を現像し、カール・マルクスは大英図書館で来るべき革命のための書を執筆する。これは、未来と子どもたち、近代と脱近代、革命と反動、19世紀と20世紀、ユートピアとディストピア、メランコリーとノスタルジー、テクノロジーとオカルティズム、そして失われた未来に捧げるエッセイである。 『ダークナイト』(2008)はテロリズムの映画だったが、『ジョーカー』(2019)はポピュリズムの映画だ。 『ダークナイト』のジョーカーは、平穏な市民生活を脅かすサイコパスのテロリストとして描かれていた。この映画が公開された2008年といえば、9・11というトラウマが未だに長く尾を

    WEB連載:失われた未来を求めて 木澤佐登志 / 第3回 ジョーカー、あるはずだった未来の不在
  • WEB連載:「男の子の育て方」を真剣に考えてたら夫とのセックスが週3回になりました 田房永子 / 第25話 私は男性を嫌悪などしていない! 前編

    「目の前にいる、生まれたばかりの赤ちゃんである我が息子。この子が、男であることがなんか、嫌」 ある日、自分のそんな奇怪な感情に気づいた、漫画家・田房永子。上の娘が赤ちゃんの時にはこんなこと思わなかったのに。 思えば中学、高校と6年間女子校に通い、生身の男子との交流に飢えながら、少女漫画でファンタジックな男性観を培い、しかし実際に出会い接触するのは「痴漢」という性的な恐怖を与えてくる男たちのみだった──。 もしかして自分は、強烈な男性嫌悪者かもしれない。このまま、男の子を育てるなんてしてはいけない。己の歪んだ男性観の矯正に挑む、ド直球日常報告エッセイ! 18歳の私は、男になりたかった。男だったら夜までバイトできるし、できるバイトの種類も多いし、いいなーと思ってた。バケラッタをあげた彼氏はホームセンターでバイトしてて、そのお金を貯めて大きなバイクを買って、それに乗って1人で釣りに行ったりしてた

    WEB連載:「男の子の育て方」を真剣に考えてたら夫とのセックスが週3回になりました 田房永子 / 第25話 私は男性を嫌悪などしていない! 前編
  • WEB連載 : 40歳がくる! 雨宮まみ vol14

    11月15日、雨宮まみさんが急逝されました。 何歳になろうと、周囲にどう思われようと、自分の信じる道を強く美しく生きよう、と読者を励ましてくれたこの連載に、多くの方が救われてきたと思います。 今はただ、雨宮さんのご冥福を心よりお祈りしております。 私の世代の人間は、若いころから「自撮り」をしてきた世代ではない。そして、自撮りが流行り始めた頃には30代後半になっていて、自撮りをやっている若い子たちはというと、アングルもキメ顔もこなれているし、アプリの使い方も上手いしで、もうぜんぜんそのテクニックにはついていけないし、自分で自分の最高値を素直に叩き出そうとする感覚そのものが、私にはなんだか恥ずかしくて「無理!」という感じだった。たまに一人で、iPhoneに向かってキメ顔なんて……。iPhoneのカメラを自撮りモードにして自分の顔を見るだけで、「ッカー!」と謎の奇声を発しては、シャッターを押せず

  • 40歳がくる!雨宮 まみ

    8月の終わりに、オールナイトのAV上映イベントに出演した。外に出るともう明るくなっていて、私は楽しかったイベントの余韻を引きずっていたし、このまま帰っても興奮したまま眠れないんじゃないかと思って、「あと一時間待って、映画観る!」とぐずり始めた。友達のAV監督の今田さんが、「じゃあお茶でもつきあうよ」と言ってくれ、早朝のミスドでドーナツをべ、コーヒーを飲むことにした。 今田さんは、私よりも1つ年上で、学年は同じ、みたいなやつで、ほぼ同い年みたいなものだ。通ってきている文化が似ているのと、今田さんのどっか力の抜けまくった柔らかい感じに油断して、私はわりと、今田さんには警戒の壁を下げて自分の話をしてしまうことが多かった。 今田さんは、今年、長年所属していたAVメーカー・ハマジムを会社都合で退社することになり、「ハマジム以外でAVを撮る気はないから」とAV監督引退宣言をしたばかりだった。もともと

  • 訃報 雨宮まみさん - 株式会社 大和書房 生活実用書を中心に発行。新刊案内、書籍目録、連載エッセイ、読者の広場。

    訃報 雨宮まみさん(享年40歳) 2016年11月15 日朝、ライターの雨宮まみさんがご自宅で事故のため、亡くなられました。 心肺停止の状態で床に倒れているところを警察に発見されたとのことです。 葬儀は親族のみで執り行われ、一般のお別れの会は予定されていないということでした。 たくさんの人の心を救ってくれた雨宮さん、ご冥福をお祈り申し上げます。

  • 大和書房・WEB連載MOB〜40歳がくる! 雨宮 まみ vol07

    私はお酒がほとんど飲めない。ビール一杯程度で顔が真っ赤になるし、それ以上飲むと酔うどころか気持ちが悪くなる。そういう体質なのだろう、と思っていたし、「酔う」という感覚を味わったことがなかった。 初めてその感覚を知ったのは、36歳のときだった。歌舞伎町の風林会館という会場を借りたクラブイベントで、誰がおごってくれたのかわからない大量のテキーラのショットが回ってきて、あまりにもその場が楽しかったのでつい2杯ぐらい飲んでしまった。そしたらてきめんに酔った。酔いながら「あ、これが酔うって感覚なんだ」と思った。知り合いに会ってはハグし、知らないダンサーの女の子に「あなた最高! これ飲んで!」ってビールおごったり、普段の自分からは想像もつかないほどオープンマインドになっていて、酒が効きすぎて光はまぶしいし、視界も聴覚も狭まるような感覚があったのだけど、そこに聞き覚えのある音が聞こえてきて「あ、これto

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