21世紀初頭のヘヴィ・ロックに深い傷跡を刻み込んだ伝説のバンド、カネイトのニュー・アルバム『トゥ・ビー・クルーエル』は、荘厳なまでにスローでヘヴィな聖典だ。 スティーヴン・オマリー(ギター/バーニング・ウィッチ、サンO)))他)、ジェイムズ・プロトキン(ベース/OLD、アトムスマッシャー、ファントムスマッシャー他)、アラン・ドゥービン(ヴォーカル/OLD)、ティム・ウィスキーダ(ドラムス/ブラインド・イディオット・ゴッド)という布陣で2000年に始動。『カネイト』(2001)『シングス・ヴァイラル』(2003)『キャプチャー&リリース』(2006)『クリーン・ハンズ・ゴー・ファウル』(2009)という4枚のフルレンス・アルバムは、その名を挙げるだけで慄(おのの)く者も多い、光の入り込む隙のない闇のクラシックスである。それから14年を隔てて、遂に届けられた『トゥ・ビー・クルーエル』。このアル
サン O)))のスティーヴン・オマリーへのインタビュー、全2回の後編。 前編記事では傑作との呼び声が高いニュー・アルバム『ライフ・メタル』の概要について訊いたが、後編では収録曲や参加メンバー、近日発表される“瞑想的アルバム”『パイロクラスト』などについて、スティーヴンにさらに掘り下げて話してもらった。 <どんな解釈も間違いではない。すべてが正解だ>●アルバムの1曲目「ビトゥイーン・スレイプニルズ・ブレス」の“スレイプニル”は北欧神話の神獣で、オーディンの乗る8本足の馬だそうですが、イントロで嘶いているのがスレイプニルでしょうか? そう考えるならば、それが正解だよ。実はそのパートはバソリー『Blood Fire Death』(1988)の「Oden Ride Over Nordland」イントロをサンプリングしたんだ。俺たちなりの“メタルの歴史”への言及といえるだろう。この曲ではアステカ君主
常に“音楽”の概念を改革、進化を続けてきたドローン神、サン O)))がニュー・アルバム『ライフ・メタル』を発表した。 極限までにスローでリズムを捨て去ったドローン・サウンド、聴く者の全身が鼓膜になったかのごとく激しく揺さぶる大音量、僧衣を着込んでドライアイスに包まれた儀式的ライヴ・パフォーマンスは、世界中のファンから崇拝の対象となってきた。2019年4月に発表された『ライフ・メタル』は鬼才スティーヴ・アルビニ(ニルヴァーナ、P.J.ハーヴェイ、ニューロシス他)がレコーディングを担当、徹底的にアナログにこだわったライヴ・フィーリング溢れる作品だ。 アルバムに伴う北米ツアーで各地に激震を呼んでいるサン O)))をキャッチ。ギタリストのスティーヴン・オマリーに語ってもらった。 全2回のインタビュー、前編では『ライフ・メタル』とは何か?を訊いてみたい。 <20年間やってきたことの集大成であり、その
当ブログを読んで下さっている方をご存知の方が多いだろうし、今更な感じがするかもしれないけど、改めてSUNN O)))とその周辺のバンド等についてコラムを書かせて頂きます。 まずSUNN O)))はGreg AndersonとStephen O'Malleyによる二人組のドゥーム・パワーアンビエント・ドローンユニットであり、SUNN O)))はアンプのメーカーから拝借された名前であり、彼らもSUNN O)))のアンプを使用している。その音楽性は超低域の普通の人間からしたら拷問でしかない音をとんでもない爆音で反復させるという、リズムやビートといった概念を完全に放棄してしまった異形の音。その低域のノイズが終わり無く反復するそれは正に地獄の音と言っても過言ではないし、殺人的音塊の暴力をこれでもかと発揮する破壊神そのものな音だ。しかしながらその音は世界的にカルト的な人気を誇り、ある意味アンダーグラウ
SUNN O))) 改装中です。 画像をクリックするとamazon.co.jpの該当アルバム・コーナーに飛びます。 SUNN O))) (THE GRIMMROBE DEMOS) (2000 / Hydrahead/HH Noise Industries 2XH-001/HH666-93 / Southern Lord SUNN37 / デイメアレコーディングス DYMC-023) heavy drone / power ambient / tonal amplified guitar music THORR'S HAMMER~GOATSNAKEのグレッグ・アンダースン、同じくTHORR'S HAMMERのスティーヴン・オマリーによって結成されたヘヴィ・ドローン・バンドのデビュー・アルバム。 EARTHへのオマージュとして結成されたプロジェクトで、全編重低音ギターによるディストーションの嵐
“ドゥーム神”として崇拝されてきたロック・バンド、スリープの約20年ぶりのニュー・アルバム『ザ・サイエンシズ』の日本盤が2018年6月20日に発売される。 アメリカでは2018年4月19日に突如「新作が明日、4月20日に発売となります。ヨロシク」と告知され、世界に衝撃を呼んだこのアルバム。米ビルボード誌のアルバム・チャートで初登場49位、また米ローリング・ストーン誌の“2018年前半ベスト・アルバム50作”の1枚に選ばれるなど、現代のロック界を代表する作品のひとつとして評価されている。 『THE SCIENCES』ジャケット 2018年6月20日発売アルバム発表に先駆けて、スリープは2018年1月、洋邦の最先端ヘヴィ・ロック・バンドが集うライヴ・イベントleave them all behind 2018にヘッドライナーとして参戦した。1996年に制作されながら封印され、現行盤は2012年
サンO)))、6年ぶりのスタジオ・アルバムである本作は、静寂な持続音から幕を開ける。それは現代音楽的な弦楽のようにも聴こえるし、極寒の風のように厳しく、もしくは乾いた大地のような過酷な音にも感じる。やがて、その硬い持続音は、大きく波打ちながら、サンO)))的な強烈な音響へと変化を遂げていくだろう。 アッティラ・チハーのハウリングするヴォイス、グレッグ・アンダーソンによる地響きのようなベース、スティーヴン・オマリーの空気を切り裂くような電気ギター、そして、オーレン・アンバーチ、スティーブ・ムーア、レックス・リッター、ランドール・ダンらによる生々しいアナログな電子音などが重層的に積み上げられ、鼓膜を、耳を、体を強く揺さぶる。まさに漆黒のドゥーム/ドローン、強靭なダーク・アンビエント、極限にして異形のヘヴィメタルである。ここには西洋音楽の極北とでもいうべき音楽/音響への嗜好性が強く刻み付けられて
How Sunn O)))’s Subversive Metal Birthed An Album With A Buddhist Heart Stephen O’Malley and Greg Anderson share the story of their seventh studio album, Kannon, in their own words. This past February, the Brooklyn Rail published an essay on black metal by the critical theorist and artist Aliza Shvarts. “Metal is an overwhelmingly white and heteromasculinist subculture,” she wrote. “Yet as such, i
ドゥーム・メタル・ゴッド、Lee Dorrianがシーンに帰還! この日を待ち望んでいた皆さま、本当におめでとうございます。だってばさ、この人ったら、NAPALM DEATH、CATHEDRALのヴォーカリストとして君臨し、レーベル「RISE ABOVE RECORDS」も運営。長年に渡って、ドゥーム・ミュージックを布教してきた男の中の男なんですからねぇ。そんな轟音マスターが、元ELECTRIC WIZARDのMark Greening、Tim Bagshawと共にスタートさせたのがWITH THE DEAD。正にCATHEDRALやELECTRIC WIZARDの初期レコーディング作を彷彿させる、荒々しくも緊張感と悲壮感を帯びた壮大なサウンドを展開させております。全体的にトーンはダーティー。ギターは冷酷に、ドラムは緻密に重音を繰り広げ、そしてLee Dorrianのしわがれ声は、激しくぶ
Any workout playlist can be improved with a dash of heavy metal. Whether you’re lifting weights to Pantera, doing crunches to Destroyer 666, or trying and probably failing to time your cardio to Reign in Blood, hearing that raw power come screaming out of your headphones is a surefire way to kickstart a serious adrenaline rush. It makes sense on a deeper level, too: at its black heart, metal is al
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