風営法改正のためのレッツダンス署名もいよいよ提出され、朝のテレビ番組などでも報道されるようになったが、見ているとどうもマスなメディアの多くでは「なぜ深夜でなければならないのか」というところをあまり上手くは説明できていないような気がする。いや、25時を回ってからクラブから外に出された方がかえって危険だから、とか何とか現実的な反論もあるにはあるのだが、午前3時を回って朝に向かう、ダンスフロアの「あの感じ」を、クラブを知らないひとに説明するのはクラバーにだって難しい。あるいは、それは言葉にせず胸にしまっておくものなのかもしれない。多くの人間がアルコールや何かに酔い、疲労と眠気がさらなる快楽に変換されるあの時間帯は、そこに集ったひとたちが味わえるちょっとした秘めごとのようなものなのだから......。 マティアス・アグアーヨのシングル"ミニマル"のDJコーツェによるリミックスが大ヒットしたのは、ダ
とにかく、17歳の新鋭トラックメイカー・マッドメイドが〈マルチネ・レコーズ〉からリリースした『Who Killed Rave at Yoyogi Park EP』を聴いたときの衝撃は、なかなか筆舌に尽くしがたいものだった。大人顔負けなサウンドプログラミング・センスに"ワルガキ"感溢れる、あまりにも無邪気で痛快なサンプリング・ネタが乗っかるマッドメイドのサウンドからは、初期のプロディジーにも通じる熱気を感じた。そしてなにより、他の10代のベッドルーム・ミュージシャンたちと比べて圧倒的にトラックに現場感があった。 知っての通り、昨今のクラブ・シーンはIDチェックがどんどん強化されている。未成年がダンス・ミュージックを現場で楽しみたいと思っても、ちょっと前のように一筋縄ではいかないのが現状だ。そんななかでも出演者が全員未成年の〈20禁〉というパーティをオーガナイズするシタラバたちのように自分の現
日曜日の午後3時過ぎ、早稲田大学正門近くにある〈音楽喫茶茶箱〉では北欧で生まれたダンスビートが鳴り響いている。DJの後ろのスクリーンには、20年前のプレイステーションのゲームの映像が映し出されている。飯島直樹(E-Jima)さんが「彼がシタラバ君だよ」と教えてくれる。シタラバ君は......ゲームのコントローラーを操作していた。その姿は、DJというよりもゲームに熱中する高校生そのものである。 スクウィーは、フィンランドとスウェーデンから広まったロービットでファンキーなエレクトロ・サウンドだ。スウェーデンのクールDJダスト(ダニエル・サヴィオ)がヴィンテージ・シンセの機能からこの「スクウィー」なる名前を引用したと言われている。よく喩えられるように、それは「〈リフレックス〉がサイケな鼠のカートゥーンのサウンドトラックとしてGファンクをやったような音」である。7インチ・シングルを中心としたこのス
The legendary dance duo has called it quits 28 years after forming in Paris Daft Punk, the Parisian duo responsible for some of the most popular dance and pop songs ever made, have split. They broke the news with an 8-minute video titled “Epilogue,” excerpted from their 2006 film Electroma. Asked if Daft Punk were no more, their longtime publicist Kathryn Frazier confirmed the news to Pitchfork bu
「大阪で生まれた人の名字はみなオオサカなのヨ」とは大坂なおみのジョークだけれど、大阪のDJグラウンドの本名もオオサカなんだろうか(なんて)。Gr◯un土 a.k.a. Ground名義のファースト・アルバム『Sunizm』の1曲めは“Osaka Native”というタイトルが付けられ、なぜか“ソーラン節”がサンプリングされているので、ちょっと混乱もするけれど、べっとりと地を這うようなトライバル・ドラムを軸にズイズイと進んでいく曲調はちょっと癖になる。大阪というよりジャングルをふざけて匍匐前進しているような気分に近い(それとも大阪というのはそういう街なんだろうか?)。続いてシングル・カットされた“Logos”もやはりパーカッションがメインの曲ながら全体に跳ねるというよりは地に足が吸い付くようなノリで、随所に散りばめられている日本のエスニシティよりも、そうしたリズム感の重心の低さだったり、もし
動画共有コミュニティ / アプリ戦国時代近年流行しているダンス動画の原点とも言えるのが、ニコニコ動画を発祥とする“踊ってみた”の文化だ。ニコニコ動画で“踊ってみた”というタグが生まれたのは2007年のこと。当初はニコ動ユーザーによるネタ系動画が中心だったが、愛川こずえが2009年に配信した「ルカルカ☆ナイトフィーバー」の“踊ってみた”が数百万回以上の再生回数を記録したことなどで、広い層にもその文化が知られるようになった。 その背景にはいくつかの要因がある。中高生に限って言えば、先述したように学校教育においてダンスが必修化したことも少なからず影響しているし、2011年にフジテレビ系で放送された「マルモのおきて」のテーマソング「マル・マル・モリ・モリ!」以降、2013年10月のテレビ朝日系「都市伝説の女」などテレビドラマのオープニングおよびエンディングでダンスシーンが使われるケースが増え、話題
12日に開幕した徳島市の阿波おどり (提供)この記事の写真をすべて見る 遠藤市長が開幕直前の8月10日に阿波おどり振興協会へ出した“恫喝文書” 例年と違って、南内町演舞場の桟敷席はガラガラだった(提供)(両国商店街周辺 午後10時頃) いまにし・のりゆき/1966年、大阪府生まれ。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手掛ける。著作に「私は無実です 検察と闘った厚労省官僚 村木厚子の445日」「福島原発の真実 最高幹部の独白」(ともに朝日新聞出版) 徳島市で12日に開幕した「阿波おどり」は、波乱の幕開けとなった。 【遠藤市長が開幕直前の8月10日に阿波おどり振興協会へ出した“恫喝文書”はこちら】 去年までは毎日最後に、1500人の踊り手がおどる「総踊り」がフィナーレとなる名物だったが、今年は突如、中止になった。 このために毎年、初日は桟敷席はどこも満席となるのだが、今年は空席も見られた。総踊り
× 396 この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。 51 101 244 シェア 近年、十代の間で爆発的なダンスブームが巻き起こっている。ストリートダンスの普及、発展を目的とした一般社団法人・ストリートダンス協会によると、高校のダンス部の数はこの10年間で900校から1800校へ倍増。高校ダンス部の全国大会である「DANCE STADIUM」の参加人数はここ数年増加し続けているという。 また、高校のチアリーダー部をテーマにした映画「チア☆ダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~」や、中学生と社交ダンスの出会いを主題とするマンガ作品「ボールルームへようこそ」(「月刊少年マガジン」)などダンスをモチーフとした作品も人気を集めており、そのブームはさまざまなジャンルに及んでいる。 この連載では十代の間でなぜダンスブームが巻
アメリカで話題の楽曲「This Is America」とは チャイルディッシュ・ガンビーノのステージネームで活動するラッパー兼俳優のドナルド・グローヴァー(Childish Gambino)による楽曲「This is America」。 同楽曲は、アメリカの銃社会、差別社会を痛烈に描いた風刺的楽曲で、銃乱射事件や黒人への暴行事件を彷彿とさせるシーンが盛り込まれた強烈なミュージックビデオは、1ヶ月で2億回を超える大反響を呼んだ。 日本版パロディの「This Is Japan」が炎上 海外バトルにおいて数々のタイトルを獲得し、日本を代表する若きカリスマハウスダンサーが集ったダンスクルーAlaventa。 これまでに数々のダンス動画作品をアップし、SNS上でもダンスファンを楽しませてきた彼らが「This Is Japan」と題し、日本版パロディを投稿した。 ※現在は削除済み そんな「This I
「もう ソレ 飽きた。」公演にこんな意味深なキャッチコピーを掲げるのは、ヨーロッパを中心に活動する石山雄三率いる「Yuzo Ishiyama / A.P.I.」のダンス作品『SHGZR–0dB(シューゲイザー・ゼロ・デシベル)』である。 音楽と身体のかかわりが重要なダンスであるにもかかわらず、本作は「無音」をテーマとしている。さらに不思議なのは、重低音と超高速BPMを特徴とする音楽家のCRZKNY(クレイジーケニー)が、本作のクリエーションに名を連ねていることだ。無音のはずなのに音があるという、本作が発信しようとしている哲学的な問いは、おそらく「もう ソレ 飽きた。」という言葉にも共鳴しているのだろう。 石山とCRZKNYは、いったい何に飽きているのか。また、その停滞を生むものの正体はいったい何なのだろう。ダンス、クラブ、それぞれのシーンに蔓延する空気と、そこからの逸脱の方法について、二人
コペンハーゲンでBPM 10縛りのパーティーが開催されようとしている。それに伴い、パーティーでかけるための音楽を公募している。公募をしているのは、コペンハーゲンのパーカッシブ・アンサンブルG-Bop Orchestraの作曲家であり、創立メンバーのGreta Eacott。 彼のコンセプトはこうだ。 “もし私が、BPM 10の速さの音楽がかかるダンスクラブを始めたら、誰か来る人はいるでしょうか? それはどのように聴こえるのか? その音楽で人々は踊ることができるのか? それを楽しむことはできるのか? と問いかけています。そして、その音楽を用いてコペンハーゲンのすべてのクラブでプレイすることも望んでいます”。 BPMは、1分間あたりに刻む拍の数を示す単位。ハウスやテクノのようなダンスミュージックだと、ドンッ・ドンッ・ドンッ・ドンッとバスドラムが規則的に鳴っているので、それを数えるとわかりやすい
1969年の『ウッドストック』で人によっては反時代的な道化者に見えただろうロックンロール・コーラス・グループ、Sha-Na-Naが実際にはある種の文化保存的な意図をもったニューヨークの名門コロンビア大学のアカペラ愛好会出身だったように、1970年代の先発組のロックンロールへの再取り組みは優れて知的でもあった。 グローバルな現代美術の歴史に卓越した仕事を残してきたコンセプチュアル・アーティスト、小野洋子(既に1953年、彼女は言葉だけを使った美術作品を試みていた)のパフォーマンスを、ジョン・レノンは大音量のロックンロールに持ち込んだ。20世紀の間“キリストよりも有名だった”男と結婚したアーティストによる彼との当時の活動は、どれも“言葉”、 “状況への介入”、“ドキュメンテーション”といったコンセプチュアル・アートの特徴を備えながら、ほとんどすべてがマス・メディアを通し伝播され、ネットのない時
MUSIC MAGAZINE (ミュージックマガジン) 2012年 07月号に掲載されている、ジューク/フットワークの特集記事に関連するフットワーク動画を紹介する『 ハマりたい人のためのフットワークダンス解説』。 前編 (http://ghetto.seesaa.net/article/278428229.html) では、フットワーク文化の魅力と歴史の伝わる動画をピックアップしましたが、後編では基本的なステップを学べるチュートリアルと、日本のフットワークシーンの現状を伝える動画を紹介していきます。 簡単に言うと、ジューク/フットワークで踊るのめちゃくちゃ楽しいから、簡単なステップをマスターして、クラブのフロアでフットワーク決めてみようぜ!Let Me See Ya Footwork!という内容です。
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