神社建築はココが違う! 国家的な祭祀の場となってきた伊勢神宮と出雲大社。その本殿建築は日本最古の様式を今に伝えていますが、構造は異なります。比べてみると、その特徴が明快です。 伊勢神宮は「穀倉」に基づく「唯一神明造り」 一般的な神社建築のひとつが「神明造り」ですが、そのなかでも伊勢神宮の正殿はほかでは用いられない特別な様式であるため、「唯一神明造り」と一般に呼ばれています。これは古代の高床式穀倉が宮殿形式に発展したもの。屋根は「切妻」(本を伏せたような傾斜の屋根)の茅葺で、出入り口は「平入り」、柱を地中に埋める掘立式で、棟持柱が特徴。檜の素木を材にした直線的でほとんど装飾のない簡素な美しさが、2000年もの間「常若」であり続ける伊勢神宮を象徴しています。 出入り口はこの向きに 屋根の傾斜面側に出入り口がある「平入り」という形式。 同じようでいて違う内宮と外宮。「千木」の様式も異なります 内