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Reviewとpoliticsに関するwhaleboneのブックマーク (20)

  • 「酒場で見ず知らずの人と親しく話し、取材する方法」を書いた朝日新聞記者の記述が面白かった(「ルポ トランプ王国2」) - INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

    今なお、アメリカをひっくり返す力を持っているのか、Qアノンの暴走によって命脈を絶たれつつあるのか…ドナルド・トランプをめぐる勢力図はイマイチ外国からはわかりづらい。 まあそれが現在進行形であれ過去の話であれ、トランプ支持者の実態をルポした金成隆一・朝日新聞記者の 「ルポ トランプ王国」 ルポ トランプ王国――もう一つのアメリカを行く (岩波新書) 作者:金成 隆一岩波書店Amazon 「記者 ラストベルトに住む」 記者、ラストベルトに住む トランプ王国、冷めぬ熱狂 作者:金成 隆一朝日新聞出版Amazon 両方のルポとも大変面白く、貴重なジャーナリズムの記録となっている。 関連の紹介記事を何度か書いた。 togetter.com 「テレビに映るカリフォルニア、ニューヨーク、ワシントンは、オレたちとは違う。あれは 偽のアメリカだ。ルイ・ヴィトンのカバン? サックス・フィフス・アベニュー(ニュ

    「酒場で見ず知らずの人と親しく話し、取材する方法」を書いた朝日新聞記者の記述が面白かった(「ルポ トランプ王国2」) - INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-
  • 『ヒトラー独裁下のジャーナリストたち』ノルベルト・フライ/ヨハネス・シュミッツ(著) 五十嵐智友(訳) 朝日選書560 - 一人でお茶を

    ヒトラー独裁下のジャーナリストたち (朝日選書) 作者: ノルベルトフライ,ヨハネスシュミッツ,Norbert Frei,Johannes Schmitz,五十嵐智友出版社/メーカー: 朝日新聞社発売日: 1996/08メディア: 単行購入: 3人 クリック: 12回この商品を含むブログ (2件) を見るヒトラー独裁下になると左翼系やユダヤ系のジャーナリストは早々に追放されたが、主流派ジャーナリストの多くはナチの検閲の下で活動を続けた。ナチ政権下という状況でジャーナリズムがどうなっていったかをジャンル毎に概説したのがこの。現在の日のジャーナリズムにおいても起こっているだろうと想像されるような出来事がキッチュな形で先鋭化して現れていた時代だったのだな、というのが読後の印象。異常な状況にはちがいないのだが今の日常と地続きな世界でしかないのはたしかだ。編はヒトラー独裁下での事象が主な対象

    『ヒトラー独裁下のジャーナリストたち』ノルベルト・フライ/ヨハネス・シュミッツ(著) 五十嵐智友(訳) 朝日選書560 - 一人でお茶を
  • 『原子力政策研究会100時間の極秘音源 メルトダウンへの道』 - HONZ

    に暮らす人々は、日における「原発の歴史」をほとんど知らなかった。 原発とは何で、いかに導入されて、いかなる社会的な位置づけをなされてきて、いかなる課題と可能性を抱えながらいまに至っているのか。 それは「不勉強のせい」だけではない。そもそも、福島第一原発事故以前、「原発の歴史」を一般向けかつ体系的、あるいは通史的に整理した人文社会科学系の研究・書物がほとんどなかったからだ。吉岡斉ひとし『原子力の社会史』や武田徹『「核」論』、あるいは反原発運動の記録など一部の予言的な学術研究を除き「原発の歴史」は明文化されることがほとんどなかった。あるのは、特筆すべきできごとに立ち会った関係者の残した文書や、頭の中に眠っている断片的な記録・記憶に過ぎなかった。 その記録・記憶を掘り起こし、歴史に変換する作業が、3・11後、一定程度進んだのは間違いないことだ。安全神話の陰で指摘されていた危険性や、不公正な

    『原子力政策研究会100時間の極秘音源 メルトダウンへの道』 - HONZ
    whalebone
    whalebone 2016/03/05
    『原発メルトダウンへの道』改題文庫版
  • 大森望(とそれを敵視する人々)についてぼくが知っていた二、三のこと:1980年代からの遺恨とは

    大森望(とそれを敵視する人々)についてぼくが知っていた二、 三のこと:1980 年代からの遺恨とは (v.1.3) 山形浩生 * † 2015 年 12 月 21 日 概要 2014 年春に大森望が、SF 作家協会への入会を否決されたのは、 『オルタカルチャー日版』に掲載され たセクハラと称される替え歌作成への関与を一部の人が確信しているからとも言われる。実際にはそうした 関与を裏付ける証拠はない。だがそうした人々の確信の背景には、かつて巽孝之が大森望のある文章にプラ イドを傷つけられたことがあるとされる。ではそのプライド損傷はどのように発生したのか? 稿は、1980 年代の巽・岡『一九八四年』論争と、大森・永瀬サイバーパンク論争をふりかえりつつ、 今日のわだかまりに到る道筋を山形なりに検討する。その直接の原因は、山形が知る限りたったひと言では あった。でもその背後には、1980 年

  • 科学技術政策の100年/私の1960年代(山本義隆) - 見もの・読みもの日記

    昨年2014年10月に行われた講演を下敷きにしたもの。講演のあと、雑誌『週刊金曜日』から活字にしないかと誘われて、加筆して書となった。以上の経緯は「2015年8月 2015年安保闘争の渦中で」と付記された「はじめに」に書かれている。 著者は1941年生まれ。1960年に東京大学に入学し、安保闘争を経験した。1962年、物理学科に進学し、大学管理法(大管法)闘争に遭遇する。大学院に進み、素粒子論の研究をしながら、ベトナム反戦運動にかかわる。1968年1月、医学部の研修医制度をめぐって東大闘争が始まり、6月、安田講堂が占拠される。講堂の雑用係をしていた著者は、10月、「東大全共闘代表」に選出される。69年1月、機動隊によって安田講堂バリケードは解除され、9月に著者は逮捕される。70年10月に保釈され、71年3月に再逮捕。再保釈後は大学に戻らず、零細なソフトウェア会社を経て、予備校の仕事をしな

    科学技術政策の100年/私の1960年代(山本義隆) - 見もの・読みもの日記
    whalebone
    whalebone 2015/11/06
    『文部省科学研究費(通称、科研費)というのが、1938年(昭和13年)生産力と戦力の増強を図り、経済と軍事の要請に応えるために創設された』
  • SEALDs時代に「情けない思いでいっぱい」と語る全共闘元代表

    安保闘争の経験を初めて語り、現代へのメッセージを込めた『私の1960年代』は全共闘世代のイメージを覆す一冊 『私の1960年代』(山義隆著、金曜日)は、1960年に東京大学に入学した著者が「山崎プロジェクト(10・8山﨑博昭プロジェクト)」の活動の一環として2014年10月4日に行った講演「私の一九六〇年代――樺美智子・山﨑博昭追悼――」の内容に加筆したものである。ちなみに山﨑プロジェクトとは、1967年10月8日の羽田闘争の際、機動隊と衝突して命を落とした京大生、山﨑博昭氏を追悼するものだという。 著者は科学史家で、東大闘争全学共闘会議の元代表である。これまで全共闘時代の経験については一切語らず、取材にも応じなかったそうだが、書には、1960年の安保闘争から、ベトナム反戦闘争、1970年の安保闘争、果ては科学技術や原発についての考え方までが、実体験に基づいて克明に語られている。 私の

    SEALDs時代に「情けない思いでいっぱい」と語る全共闘元代表
  • 「ヒトラーを支持したドイツ国民」ロバート・ジェラテリー 著

    アドルフ・ヒトラー率いるナチス第三帝国はその十二年の統治の間、ドイツ国民の支持を広範囲に得て味方につけ、その維持に力を注いだ。ほとんどの場合、ドイツ国民は自らの意思で、積極的に、戦局が悪化して体制崩壊寸前となってもなお独裁体制を支持し続けた。メディアを積極的に活用したヒトラー政権はさまざまな残虐行為を隠すよりも公開して、その意義を訴える一方で、巧みに情報統制を行い、国民もそれに同意したのである。 『第三帝国の歴史では一貫して、同意と強制とはもつれ合っている。その理由の一部は、国民がほとんど好意を抱いていなかった特定の個人、少数派、社会集団を狙って強制と恐怖の手段が行使されたからだ。』(P2) このでは、そのヒトラー政権を支持し続けた国民たちの姿が当時の公文書や新聞、メディア、その他さまざまな文書を元に生々しく描き出されている。上下二段組み全324ページの大著である。 ワイマール(ヴァイマ

    「ヒトラーを支持したドイツ国民」ロバート・ジェラテリー 著
    whalebone
    whalebone 2015/10/06
    『日々の営みで直面する様々な問題の解決を、より大きな何か、一刀両断してくれる強い権力に求め始めた先に悲劇が存在している』
  • ハンガリー公使大久保利隆が見た三国同盟

  • 三宅泰雄著 「死の灰と闘う科学者」   10月27日  - 暖かさと希望を届けたい

    9月28日のNHKEテレで放送された「海の放射能に立ち向かった日人~ビキニ事件と俊鶻丸~」を見て、現実に進んでいる東電福島第一原発の危機的状況と重ね合わせ大変感銘をうけました。 放送の中に出てきた三宅泰雄さんの名前に、わずかに記憶があるような気はするのですが、どういう人だったのだろうかと関心がわきました。それで、「三宅泰雄著=死の灰と闘う科学者」を読んでみようと思い立ち購入し、10月11日~27日までかけて読み切りました。 読んで大変感銘を受け、いろいろなことを考えさせられました。 このを多くの人にぜひ読んでほしいと思いました。 1954年3月、ビキニ環礁のアメリカの水爆実験で、第五福竜丸が被ばくし、9月には久保山愛吉さんが亡くなりました。このでは1950年代の日と世界の動きもやさしく、ていねいに書かれていて、科学者はどうあるべきかを原点から繰り返し書かれています。わたしのような素

    三宅泰雄著 「死の灰と闘う科学者」   10月27日  - 暖かさと希望を届けたい
  • 松下竜一「砦に拠る」(講談社文庫) 1960年代、下筌(しもうけ)ダム建設にひとりで「蜂の巣城」を作って抗った奇想天外な運動。 - odd_hatchの読書ノート

    1958年、大分県と県境にある小国町の集落にダム建設(下筌(しもうけ)ダム)の話が起きた。なんとなればその前年の未曾有の大雨が筑後川を氾濫させ、久留米市などで死者150名余をだす大災害となり、治水のために上流のダム建設が必要とされたからだった。ここで起きたのは、地主の室原智幸。かれは集落の約40戸200人の住民の指導者となり、以後十数年後の死亡の日まで、ダム建設反対運動を行ったのだった。その奇想天外な運動は、(1)ダム建設予定地の崖に数十の小屋と渡り廊下を造り、そこを砦としたこと(その土地の名と流行の映画タイトルから「蜂の巣城」と呼ばれ、大島渚がTVドキュメンタリー「反骨の砦」を撮影した)、(2)80件余の訴訟を起こし、法廷闘争を行った、(3)アヒル、牛、馬などを現場に放ったり(一羽でも行方不明になれば、損害賠償請求訴訟を起こす)、立ち木の所有者を多数にし頻繁に変更する(立ち木の伐採には全

    松下竜一「砦に拠る」(講談社文庫) 1960年代、下筌(しもうけ)ダム建設にひとりで「蜂の巣城」を作って抗った奇想天外な運動。 - odd_hatchの読書ノート
  • 横浜富貴楼お倉 鳥居民 **** - 意思による楽観のための読書日記

    幕末から明治初めにかけて料亭の女将として横浜で料亭富貴楼を経営、当時の政治家や経済人を集め一世を風靡したといわれる「お倉」とう女性の話をとりまとめたもの。江戸一番のいなせな男で遊び人だった斉藤亀次郎に惚れて、一生養ったお倉は、もとは新宿の女郎屋豊倉の遊女だったが、そのときに亀次郎と知り合い新宿から品川に河岸を変える。しかしちょうど江戸幕府が瓦解、官軍の江戸入城があり江戸の町は火が消えたようになったため、亀次郎と二人で大阪に行きます。そして明治2年に横浜にきて、芸者を始めます。そのころ井上馨と知り合い、明治4年駒形町にあった松心亭を買って料理屋を始める。井上の知り合いの陸奥宗光は横浜の知事、その年から世界旅行に出かける伊藤博文も顔を出すようになる。店を尾上町に移した頃からは大久保、大隈、松方など政界の大物も顔を見せるようになる。なぜこうした政治家たちが東京ではなく横浜の富貴楼に集まったのか、

    whalebone
    whalebone 2013/03/10
    『できたばかりの汽車に乗りたかったのですよ』
  • 『稲の大東亜共栄圏-帝国日本の<緑の革命>』藤原辰史(吉川弘文館) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 いままでいちばんおいしかったコメは、フィリピン南部ミンダナオ島ダバオ市街地から少し内陸に入ったカリナンでべた陸稲の赤米ジャバニカだ。日人が普通にべる白米ジャパニカより粒が大きく、香りとともにじっくり味わうことができた。1985年に調査のために下宿していた家の奥さんは、市場でちょっと変わったものがあると、買ってきてべさせてくれた。たくさんの種類の地場もののコメやイモ、野菜があることがわかった。タイのバンコクのスーパーマーケットに行っても、いろいろなコメがあることに驚かされる。ジャスミンライス(香り米)として世界的に有名になった輸出用とは違い、人びとが生活を楽しむためのコメがあるのだ。 書では、ただたんに人びとから豊かな生活を奪っただけではなく、「コメの品種改良の歴史にひそむ、「科学的征服」の野望」が語られている。裏表紙には、つぎのような書の概略がある。「

    『稲の大東亜共栄圏-帝国日本の<緑の革命>』藤原辰史(吉川弘文館) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
  • 今週の本棚:海部宣男・評 『プロメテウスの火』=朝永振一郎・著、江沢洋・編- 毎日jp(毎日新聞)

    (みすず書房・3150円) ◇政治と科学、「不信」が開いた「人災」への道 福島原発事故の国会調査委員会報告が出た。事故の根源的原因は、歴代の規制当局と東電との関係において「規制する側とされる立場が逆転」し、原子力の安全の監視・監督機能が崩壊していたことにあり、事故はあきらかに「人災」と断じている。この結論は納得できるが、「人災」、そして「規制する側とされる立場の逆転」という異常な現象は、なぜ起きたのだろう。 一九五〇年代の原子力利用のスタート時、科学者と政治家との相互不信の中で日はこの「人災」への道を歩み始めたことを、書は伝える。 「プロメテウスの火」とは、湯川秀樹と並ぶわが国初期のノーベル賞物理学者・朝永振一郎が、原子力を中心とする現代科学に原罪のイメージをダブらせて語った言葉である。朝永は「現在の事実には一切眼(め)をつぶって、千年先のことを考えて純粋な研究をしたい」と思いつつ科学

  • 第一回 石原慎太郎の人生と、処女作「灰色の教室」 - 豊崎由美×栗原裕一郎『いつも心に太陽を』

    なぜ、いま、石原慎太郎 栗原 なぜ今さら石原慎太郎をやろうと思ったかというと、第一に、ともかく作家・石原慎太郎が語られていないから、ということですよね。日文学における慎太郎の立ち位置ってかなり特異で、日近現代文学史全体を見渡すとちょうどヘソのあたりにいるし、彼の作家人生って戦後の日文学全体の歩みとほぼリンクしているんですよね。 豊崎 芥川賞作家のうち、現役でやってる中では最古といっていいお方。 栗原 はい。芥川賞というと今でこそ文学界を超える国民的一大イベントとして認識されていますが、戦後しばらくまではそれほど派手な賞ではなくて。芥川賞受賞にこれほどのステイタスを与えたのって、実は慎太郎なんですよね。石原慎太郎というスターの登場が、崩壊しかかっていた文壇を、芥川賞を軸にする形でジャーナリスティックに再編してしまった。だから「石原以前・以後」という区分けすらできてしまうのに、でも語られ

  • 『日本の近代化と民衆思想』 - Arisanのノート

    の近代化と民衆思想 (平凡社ライブラリー) 作者: 安丸良夫出版社/メーカー: 平凡社発売日: 1999/10/14メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 67回この商品を含むブログ (23件) を見る今年に入って平凡社ライブラリーから「名著復刊」として新しい刷が発売された書は、もともと、歴史学者安丸良夫が、60年安保の国会議事堂を包囲した闘争に一学生として参加した体験を機縁として、60年代から70年代前半に書き継いだ論考を一冊にまとめたもの(74年出版)である。 「通俗道徳」の利用と日近代の民衆宗教 書の前半ではまず、近世から明治にかけての日の民衆闘争を支えた思想が、近代化や国民精神の形成と表裏をなす「道徳主義」にあったことが強調される。 これは、民衆の道徳主義を、江戸時代からの封建的遺制として否定的にのみ捉える、従来のマルクス主義史学や丸山真男などへの異議を、民衆史という

    『日本の近代化と民衆思想』 - Arisanのノート
  • 高橋由一と三島通庸 | Library Labyrinth

    高橋由一と三島通庸 Posted on 2012/06/04 いま、東京芸大であっている、高橋由一展に向けて『三島通庸と高橋由一 ― 西那須野開拓百年記念事業』というを前に読んだのでここにメモしておきたい。 これは、三島が土木工事で切り開いた道、栃木、福島、山形の道を高橋由一が描いたことを中心に論じている。高橋は200点ほど描き、そのなかから128点をピックアップした『三県道路完成記念帖』(三巻)を出版した。 裏返してみれば、三島が油彩画によるイメージの敷衍という効果を知っていたからではないかということが論じられている。 政治家・三島通庸(1835.6.1-1877.10.23)は、美術史の人には聞き慣れない人名だろうと思う。もっとも出てくるのは土木史だろう。三島通庸は酒田県令をはじめとし、1876年に山形県令、1882年に福島県令を歴任した政治家だ。この間に交通を整備することを目的に

    高橋由一と三島通庸 | Library Labyrinth
  • 城山三郎『辛酸――田中正造と足尾鉱毒事件』 - heuristic ways

    この小説は1961年(昭和36)、今からちょうど50年前に発表されている。常盤新平氏の「解説」によると、当時は田中正造の存在はほんの一部にしか知られておらず、「公害という用語さえ、なじみのあるものではなかった」(中央公論社版の作者あとがき)らしい。 辛酸―田中正造と足尾鉱毒事件 (角川文庫 緑 310-13)作者: 城山三郎出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング発売日: 1979/05メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 23回この商品を含むブログ (15件) を見る  武田晴人『高度成長』によると、「深刻化する環境破壊は、五〇年代後半にはすでに熊県水俣地方の「奇病」の発生や、大気汚染、水質汚染、地盤沈下などの問題として認識されていた。しかし、これらが企業活動に伴って発生している人為的な加害に基づくものであるとの認識は薄かった」という。政府がようやく「有機水銀説を認め、水俣病

  • J. Nakanisi Home Page 雑感458-2008.12.24「平成20年の終わり」

    雑感460-2009.1.13「環境問題に対する無力感-学生のエッセイ(その2)」 4回目の講義の際の課題 約100名の学部3年の学生を対象にした講義の後に、10分程度でエッセイを書いて出してもらった。1回目と2回目の回答については、雑感455に書いた。4回目の講義では、こういう課題を出した。 中心的な関心は温暖化問題 回答者は約100人。最も悩む問題として、6割くらいの学生が温暖化問題を挙げた。 ・温暖化予測が余りにも不確か、温暖化のリスクがはっきりしない、対策のために何をすべきか分からない、何が効果的か分からない、これだけ努力しても効果が出ないのはそもそも無理ということではないか、来、こういう地球的レベルの環境問題には解決策はないのではないか(3名)、途上国に削減を強制できない、焼畑農業を悪いとは言えないのではないか、米国が問題だ、などの意見が並んだ。 環境影響は必然で今議論

    whalebone
    whalebone 2011/11/09
    『中世にも魔女狩りがあった』
  • リヴァイアさん、日々のわざ: 原発と日本の未来

    初版は2011年2月8日。 不気味なまでにタイムリーに出版されたブックレットだった。 別に原発の危険性を告発した予見の書、というわけではない。 内容は1999年の「原子力の社会史」後の経緯+「2011年3月11日以前に見えた風景から描く将来展望と判断のための材料提供」といった具合か。 著者は原子力委員会や、経産省総合エネルギー調査会にかかわり、非・推進派としての原発行政のインサイダーになった希有な経歴を持つ。その目で、311以前に見通すことができた、原子力をめぐる風景がコンパクトにまとまめてくれているだけでも、「予言の書」以上の価値が生じる。 「予言」なら、潜在する危険が成就してしまって今、役割りを果たし終えたことになるが、書は311以前の原子力行政のいわば平常時の姿を、決定的に風景が変わってしまった今からでも振り返りうる形で示してくれている。 その意味で、貴重。 このブックレット

  • [書評]中国動漫新人類 日本のアニメと漫画が中国を動かす(遠藤誉): 極東ブログ

    勧められていた「中国動漫新人類 日のアニメと漫画中国を動かす」(参照)を読んだ。当初思っていたより読み応えがあった。アマゾン読者評では「意外な読後感」という声も聞かれたが、私の現代中国観・中国人観からはそれほど違和感はなかった。 当初、書はサブカルチャー的な内容で筆者も若いのではないかと想定していた。だが、そうではなく私より年配のかたの落ち着いた筆で、実際に中国で生まれ戦後史や中国生活も経験されたかただった。その点福田和也のような生活面の歴史的感覚の欠落といった齟齬はなく、安心して読めた。経歴を見ると女性の物理学者らしくなるほど理系的な筆致だ。しいて言うと多少論理の運び方に危うい点もあった。 書籍全体の論旨は明瞭で、出版社の解説も簡素にまとまっている。併せて目次も簡単に紹介しておく。 「たかがマンガ、たかがアニメ」が中国の若者たちを変え、民主化を促す--? 日製の動漫(アニメ・漫画

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