国家なんて要らない。資本主義も、社会主義や共産主義だって要らない。いまある社会を、ひたすら自由に生きよう―そうしたアナキズムの思考は誰が考え、発展させてきたのか。生みの親プルードンに始まり、奇人バクーニン、聖人クロポトキンといった思想家、そして歩く人ルクリュ、暴れん坊マフノといった活動家の姿を、生き生きとしたアナーキーな文体で、しかし確かな知性で描き出す。気鋭の思想史研究者が、流動する瞬間の思考と、自由と協働の思想をとらえる異色の入門書。 第1章 革命―プルードンの知恵(アナーキー・イン・ザ・フランス フランス革命 ほか) 第2章 蜂起―バクーニンの闘争(奇人、バクーニン 破壊と創造 ほか) 第3章 理論―聖人クロポトキン(聖クロポトキン クロポトキン、シベリアへ行く ほか) 第4章 地球―歩く人ルクリュ(地を這うアナキスト ネイチャー・ボーン・アナキスト ほか) 第5章 戦争―暴れん坊マ