青空文庫は唯一の成功した和製「プラットフォーム」 だが青空文庫の意義は、単に提供しているコンテンツの質や量にとどまるものではない。オープンな電子書籍「プラットフォーム」である点も重要だ。青空文庫は、民間主導で発展した、「プラットフォーム」として、日本ではまれな成功例の一つである。 「プラットフォーム」とは何か。さまざまな含みがあり、その定義は容易ではない。ある企業にとっては「多数の企業から利用料を取るビジネス」のことであったり、別のある企業にとっては、「多数の利用者から利用料を一括して徴収し、コンテンツやサービス提供者に割り振るサービス」であったりする。 さらに、「配信サーバ」の意味で使う人もいるし、「規格や配信経路、端末をトータルでコントロールすることで利益を得るサービス」といった意味で使う人もいる。最後の例は、「垂直統合モデル」とか「エコシステム」などという別名もある。念頭におかれてい
![「電子書籍の父」富田倫生さんが遺したもの--日本が目指す方向性とは(前編)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/bdb5484ac8eb3aa7e581861ed986d684da260536/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fjapan.cnet.com%2Fstorage%2F2013%2F10%2F23%2Ffb2f884b7c1471da72926ced4090ecc7%2F130320_ebook_184.jpg)