神戸の試練 【山内雄司】2010年04月15日 今季の開幕前、ある雑誌の順位アンケートで神戸を降格候補とした。その理由は、クラブとして、チームとして、どのようなカラー、スタイルを目指しているのか、昨季の戦いからほとんど理解できなかったからだ。厳しい書き方になるが、神戸は「勝つため」という当たり前の前提が希薄で、「負けなかった」という事実にしがみつくネガティブさを感じさせる。降格を免れてホッとひと息。そこで「このままではいけない」と奮起するのがプロクラブとして普通の姿だと思うが、では何をすべきか、という命題に対しては曖昧なまま。それが幾年も続いている印象だ。 ナビスコカップ第2節、神戸-浦和を観戦した。リーグ開幕戦以来、勝利から遠ざかっているホームの神戸が、好調の浦和にどう挑むのか。いかなるチャレンジを見せてくれるかに期待したが、正直言ってがっかりした。 策がない。DFラインは人はいるが、自