泉北高速鉄道を運営する大阪府の第三セクター「府都市開発」(和泉市)について、府は17日、鉄道以外の事業を分割せずに一括売却し、民営化する方針を明らかにした。所有する全株式を売却し完全民営化を目指すという。同社は鉄道のほかホテルや物流事業を行っており、府は昨年4月に民営化する方針を打ち出し、具体的な民営化手法を検討してきた。 この日、行われた府の戦略本部会議では、担当部局が「事業を分割すると完全民営化に時間がかかる」などと説明。一括売却の方針が提案され、了承された。 また、同社株の買い取り先は公募で募集することも確認したが、橋下徹知事は今年3月の府議会都市住宅常任委員会で、泉北高速鉄道と相互乗り入れしている南海電鉄を想定していることを明らかにしている。 今回の一括売却方式について、南海電鉄は「まだ何もわからないので、現段階ではコメントできないが、説明があれば検証することになるだろう」とした。