「この世に二冊とないレア本」をめぐる事件の顛末 「フォルツァスのいたずら(The Fortsas Hoax)」は、1840年にベルギーで起こったいたずら事件。 亡くなったフォルツァス伯爵が残したという超レア本がオークションにかけられることになり、鼻息の荒い収集家たちが現地にかけつけるも…。 その後の顛末も含めて「物の価値って何だろう」と考えさせられる事件です。 1. フォルツァス伯爵の古書コレクション ベルギーの古書コレクター、フォルツァス伯爵ジャン・ネポムセン・オーギュスト・ピカールは変わった男で、せっせと集めた古書のコレクションがこの世界のどこか一冊でも存在することが分かったら、すぐにその本を処分してしまったそうです。 フォルツァス伯爵は「この世のどこにも存在しない、唯一無二の本」を集めることに情熱を燃やす変人でした。 彼は生涯をかけてコレクションを続けますが、1839年9月1日に彼が
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