節電の夏には、猛暑をしのぐために身体を冷やすグッズが活用されている。エアコンの温度設定を高めて冷たい保冷剤を首に巻き、デスクワークでパソコン作業を行っている人もいるだろう。しかし、その首冷やしとパソコン作業によって、体調不良に陥り、うつ病にまで至るという。専門家に話を聞いた。 ■東京脳神経センター松井理事長が解説 【首の後ろは体調の要】 人間の身体は自律神経(交感神経と副交感神経)で自動調節されている。心臓がドキドキしても、しばらくして普通の状態に戻ることができるのは、自律神経のバランスによる。そして、首の後ろには、副交感神経をつかさどる重要な部分があるそうだ。首の後ろを冷やし、パソコン作業で首の筋肉を疲労させると、副交感神経の働きが悪くなって自律神経のバランスが乱れ、さまざまな体調不良に結びつく。 東京脳神経センター(東京都港区)の松井孝嘉理事長が説明する。 「副交感神経の働き