計画的避難区域の福島県川俣町山木屋地区。昨年12月、国による除染モデル事業が行われ、公民館の屋根の高圧洗浄作業を約20人の住民が見守った。「なんだ、効果がないじゃないか」。積もった雪がなくなり屋根がむき出しになったためか、空間線量は作業前の毎時2・04マイクロシーベルトから2・56マイクロシーベルトに上がっていた。 昨年11月に始まった警戒区域と計画的避難区域での除染モデル事業。土壌のはぎ取りは高線量地域でも効果が出るが、雪の影響など一筋縄ではいかないケースがあることや、森林では難しいことが明らかになってきた。 DBの翻訳 除染は1986年のチェルノブイリ原発事故で注目され始め、翌年の原子力安全委員会の事故調査報告書も「除染技術の調査研究」の必要性に触れていた。だが福島第1原発事故に至るまで、国や研究機関が研究を真剣に進めた形跡はない。 学者や電力会社、原子力メーカー関係者らでつくる日本原