2012年に再生可能エネルギーの固定価格買取制度が始まって以降、地域でエネルギー自治を目指す動きが広がっている。この動きは、私たちの暮らし方や価値観をも変えていくかもしれない。渡辺智史監督の新作映画『おだやかな革命』では、自然エネルギー事業を軸に地域再生に取り組み、身近な自然や人とのつながりを見直しながら、お金やモノ、成長や拡大だけではない「豊かな暮らし」を取り戻そうとする人々の姿を描いている。 どんな「暮らしの選択」をしていくか? ――映画『おだやかな革命』では、自然エネルギー事業に取り組む5つの地域での動きを取り上げています。しかし、この映画がテーマとしているのは、「エネルギー問題」ではないですね。 渡辺 ええ、違います。この映画では、自然エネルギー事業を「新しい豊かさ」を目指す手段の一つとして取り上げました。 どんな映画なのかを説明するときによく使うのが、「暮らしの選択」という言葉で