昨年、夏時間と冬時間の切り替えを廃止し、通年夏時間制にしたばかりのロシアで、時間を今より1時間遅らせて通年冬時間とする動きが出ている。起床のつらさや、日の出前の通勤、通学が憂鬱(ゆううつ)だと訴える声が相次いでいた。与野党多くの議員が賛同しており、10月には関連法が成立・施行される見通しだ。 ロシアでは元々、3〜10月の間だけ夏時間として冬時間より1時間時計を早める措置が取られていた。だが、時間の切り替えで体調不良を訴える声などが上がったため、当時大統領だったメドベージェフ首相が、年間を通じて夏時間とした。 ところが今度は、冬場の日の出が遅すぎて生活のリズムが作りづらいとの苦情や、モスクワなどで欧州のサッカー試合を生中継するテレビ放送が未明になったことへの不満などが国民から噴出。プーチン大統領は「国民が望むなら変える」と語っていた。(モスクワ=関根和弘)