インフルエンザとは、インフルエンザウイルスに感染して起こる感染症です 1) 。インフルエンザウイルスは、A型、B型、C型、D型の4種類に分けられます。主にヒトに流行を起こすのは、A型とB型のウイルスです。A型はヒト以外にも、家禽(ニワトリ、アヒル、ウズラなど鳥類の家畜)、ウマ、ブタなど様々な動物に感染します 2), 3)。 A型インフルエンザウイルスは、ウイルス表面のタンパク質であるヘマグルチニン(H1~H18の18種類)と、ノイラミニダーゼ(N1~N11の11種類)の組み合わせによって、さらに亜型(サブタイプ)に分類されます 5)。これらの亜型はほとんどがカモなどの水鳥から見つかっています 2), 3)。さらに、ヘマグルチニンH17、H18やノイラミニダーゼN10、N11がコウモリから見つかっています 4)。A型インフルエンザウイルスでは、同一の亜型内でもその抗原性が少しずつ変化しており