【大津智義、藤崎麻里】電力会社から送配電部門を切り離す「発送電分離」などの電力改革が、骨抜きになるおそれが出てきた。経済産業省が「(改革を進める法案を)2015年の国会に提出する」という改革案を示したところ、自民党の部会が19日、「提出を目指す」という努力目標に後退させて了承した。背景には電力業界の抵抗があり、自民党政権になって改革が巻き戻されつつある。 政府が3月上旬にまとめた改革案では、発送電分離を「18〜20年をめどに実施する」として、その関連法案を「15年通常国会に提出する」とはっきり書いた。だが、自民党の経済産業部会などの合同部会で「原発などの将来の電源構成がわからないうちは決められない」との反対が相次いだ。 このため、「15年の通常国会に提出を目指す」という表現に後退させた。「18〜20年をめどに実施する」という表現は残したが、法案の提出時期があいまいになったため先送りされ