食品に含まれる放射性セシウムの新基準値(一般食品は1キロ当たり100ベクレル)が4月から施行され、各地で連日、農水産物の基準値超えが判明している。出荷停止や風評被害は関東にも広がり、新たな課題も浮かんでいる。 ◇シイタケ数値超え 全国的な原木不足に 新基準値超えが目立つのは原木シイタケで、13日までに茨城、栃木、千葉、宮城、岩手5県の計31市町で出荷停止。生産者や自治体からは「予想以上に厳しい」「終わりが見えない」と悲鳴が上がる。 5市が出荷停止となった茨城県。高橋恭嗣さん(53)が栽培する古河市では基準値を超えていないものの、「注文数は例年の半分以下」と風評被害に頭を抱える。 独立行政法人・森林総合研究所(茨城県つくば市)によると、シイタケはキノコ類の全国年間生産量(約36万トン)の3分の1を占める。キノコ類は植物の根に当たる「菌糸」が集まってできているため、葉や茎などもある他の