実験栽培が進む「花粉症治療米」=徳島県小松島市、日本製紙提供 【貞国聖子】花粉症への効果が期待されるコメの開発が進んでいる。スギの花粉のたんぱく質を人工的に取り込ませた「遺伝子組み換え米」。食べ続けることで体が少しずつアレルギーに慣れていくという「世界初」の試みだ。後押しする農林水産省は2020年までの商品化を目指すが、課題も少なくない。 「コメは日本人が長く習慣として食べてきた。商品化できれば、病院に行ったり、薬を服用したりする必要がなくなるかもしれない」。農水省農林水産技術会議事務局の松本隆・研究調整官は期待を込める。 今の花粉症治療は、かゆみや鼻水などの症状を引き起こす「ヒスタミン」の働きを止める薬を服用する対症療法が主流だ。花粉のエキスを舌下に垂らす方法や注射といった根治療法もあるものの、効果が出るまでに2〜3年はかかるとされている。 続きを読むこの記事の続きをお読みいただく