6月15日からカタールのドーハで開催されている世界遺産委員会。『富岡製糸場と絹産業遺産群』の審議の様子はネットでもライブ中継されていたため、本日(6月21日)のその瞬間を視聴した人も多かったのではないだろうか。昨年の「富士山」の際には「三保松原の除外勧告」があり、審議の際には各委員国がそれを覆す発言をしたことが印象的だった。しかし今年の「富岡」の審議は順調そのもの。審議の結果、議長が木槌をたたき、国内18番目の世界遺産が決まった。 「富岡」が世界遺産登録を目指すことに、4月末の諮問機関による登録勧告が行われる以前は、「地味である」「世界遺産にふさわしい価値を持つとは思えない」、などという意見が一般的であった。しかし、登録勧告後には富岡製糸場への来場者がうなぎのぼりに増え、注目もがぜん高まったことは記憶に新しい。 今回の登録決定で、日本の世界遺産の数は18となった。内訳は、文化遺産14、自然