医療観光(いりょうかんこう、医療ツーリズム、メディカルツーリズム、英語: Medical Tourism)とは、居住国とは異なる国や地域を訪ねて医療サービス(診断や治療など)を受けることである。 50以上の国が、自国産業の一つに医療観光があると報告している[1]。 医療を目的とした旅行の歴史は古く、古代ギリシアでは地中海各地から、サロニカ湾のアスクレーピオスの聖域へと巡礼および療養に訪れる習慣があった。また、日本における湯治や欧米でのスパなど療養と行楽を兼ねた温泉への滞在や、サナトリウムなどへの転地療養も盛んに行われた。 医療観光とは、主に安い手術代や投薬費、高度医療技術・臓器移植・整形手術・健康診断・性別適合手術など、自国では不可能、高価、求めている結果が得られない医療を受けることを求めて、先進工業国の患者や途上国の富裕層患者などが他国へ渡航するものが中心である。 渡航先には、医療技術が