東京新聞「本音のコラム」(3/3朝刊)に戦後日本史の陰の部分について書かれた文章が載せられたので、ここに転載しておく。読売をはじめ自民党清和会におもねる大新聞がほとんどの中で、東京新聞は異色の存在。 「小沢氏の問題提起」 斎藤学 小沢一郎について語る際には「私もこの人物を好きではないが」という枕ことばを付けなければならないようだ。が、それは原稿で食べている人たちに課せられた規定らしいので私は気にしない。この人が図らずも提起している二つの問題(①米国との距離の再検討②戦後天皇制の再検討)は、旧帝国憲法の残滓に注目するという点で回避不能なことだと思う。 既に公刊されているように戦後日本は岸信介氏のようなCIAのエージェント(金で雇われたスパイ)によって作られた「米国に貢献する社会」である(『CIA秘録』上巻、pp170-184)。この暫定的体制が、もくろんだ当人たちさえ驚くよう
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