はじめに 最初に断っておくと、この文章は誰かに読ませるためと言うより、自分の頭を整理するために書かれる。だから回りくどかったり、変にややこしかったりするが、そこは勘弁してほしい。 その発端 ひょんなことから、ある自治体史の編纂にボランティアで関わることになった。原稿も書かねばならない。お題は3つ。要塞地帯法の制定(明治32年前後)、第二次世界大戦下のくらし(昭和18年前後)、団地開発と人口増加(昭和45年前後)。 どれも興味深いテーマだが、ちょっと厄介なのは前の2つ。昭和6年から20年までの戦争に、さだまった名称がないことからも分かるとおり、いまだに我々の社会では半ばタブーであり、うっかりしたことは書けない。私は歴史ファンであっても専門家ではない。そんな自分でもうまく書く方法はないだろうか。 帝国書院による「軍事費」 そこで統計を切り口にすることを思いついた。日清日露の戦争から昭和20年の