【北京=五十嵐文】中国人民解放軍の機関紙・解放軍報(8日付)によると、全国人民代表大会(全人代=国会)に出席している中国軍代表による会議が7日開かれ、海洋管理に関する軍と政府の調整機関「国家海洋委員会」(仮称)の設立構想が浮上した。 中国の海洋防衛は、中国海軍のほか、海洋監視船「海監」を保有する国家海洋局、漁業監視船「漁政」を保有する農業省漁業局など、政府内の複数の海洋管理機関が担っている。同紙によると、広州軍区の呂丁文副司令官は会議で、「効率的な管理機構を設立すべきだ」と主張し、中国共産党、軍、政府の代表が参加する「国家海洋委」の設立を提唱。張鳴・戦略計画部長は、軍と政府の調整機関の設立に加え、国防費の中に「軍民融合特別資金」を設け、民間企業・団体との協力も推進すべきだとの考えを示した。