岸田政権が目指す「分配と経済成長の両立」は実現できるのか...... REUTERS/Issei Kato <岸田政権が2022年以降、経済成長を低める早期の増税が実現するなど、マクロ安定化政策を緊縮方向に転じれば、政権が目指す「分配と経済成長の両立」は到底実現しない> 2021年の年末が近づいているが、日米の株式市場の年初来のパフォーマンス(12月10日時点)は米国(S&P500)+25.5%、日本(TOPIX)+9.5%とかなり開いている。菅首相が事実上の退任意向を示した9月初旬に一時日本株は大きく上昇したが、岸田首相が就任する前後に下落に転じた。日米相対株価指数は、結局、戦後最低水準まで低下して2021年末を迎えることになりそうである。 米国株市場の上昇が2022年も続くかどうかについては様々な論点があり、別の機会で筆者の考えを述べたいと思う。ただ、FRBによる金融緩和が2022年早