こちらに、専門家らが語る2016年カザフスタンの見通しというのが出ている。ちょっと紋切型の解説が目立つのだけれど、一応チェックしておく。 アルマティ経営大学のエルラン・イブラヒムの見解。カザフ経済に迫る経済リスクは大きい。高インフレ、通貨下落、テンゲへの信認低下、物価上昇と商業の縮小、企業の支出削減に伴う失業の増大、国民の所得低下による治安の悪化など、かなり深刻である。唯一の好材料は、危機が深刻であるほど、回復が早いということ。カザフスタンが資源の呪いから最終的に逃れるためには、危機を経験しなければならないということなのだろう。 社会問題分析センターのメルエルト・マフムトヴァ所長の見解。国際石油価格がこれ以上下がると、財政歳入の低下に繋がる。しかし、通貨の切り下げを利用して歳入増を図る方法は、国民の生活水準を大きく低下させる危険が大きいので、政府がその手段にさらに訴える余地は限られてくる。