シリーズ「等身大のアフリカ/最前線のアフリカ」では、マスメディアが伝えてこなかったアフリカ、とくに等身大の日常生活や最前線の現地情報を気鋭の研究者、 熟練のフィールドワーカーがお伝えします。今月は「等身大のアフリカ」(協力:NPO法人アフリック・アフリカ)です。 アフリカには未開のフロンティアが広がっている、というのはもはや過去の幻想だ。アフリカでは今世紀も引き続き人口増加が予測されており、22世紀前半には人口は40億人、世界の人口の4割がアフリカ人ということになる。こうしたなか、現在のアフリカ社会は、土地豊富経済から土地稀少経済への構造変化を経験しつつある(峯, 2014)。 農村部においても学校教育や医療が普及し、それらに大きな費用がかかるようになった今日、農民は換金作物栽培や余剰生産に精力的に取り組むようになった。その結果、より多くの農地が必要となる反面、限られた土地で相続を繰り返し