新年度になってあなたの給料、上がりましたか? 先月、春闘を終えて、賃金改定が行われた企業もあると思います。とはいえ、注目された「3%」の賃上げにはなかなか届いていないのが実態です。景気は上向き、業績も好調。それに比べると賃金上昇の勢いは乏しいままといわれます。なぜ賃金は期待通りに上がらないのか?取材してみました。(どうなる経済“新時代” 取材班) ことしの春闘で、わたしたちは、大手自動車部品メーカーの曙ブレーキ工業の組合側・経営側の交渉に密着しました。 従業員はグループ全体でおよそ1万人。トヨタや日産、ホンダはもちろん、アメリカのGM=ゼネラル・モーターズなどの海外メーカーとも取り引きし、年間2500億円以上を売り上げる世界有数のブレーキメーカーです。 政府が経済界に「3%」の賃上げを求める中、わたしたちは、まず組合側が、どれだけ高い要求をするか注目していました。 ところが、組合側のベース