1.研究の背景 平成9年12月16日午後6時30分より放映されたアニメ番組「ポケットモンスタ-」を視聴していたもののうち、幼児・児童を中心に多数の人にけいれん発作、意識障害、不快気分などが引き起こされた。 そこで、アニメの視聴中に引き起こされた症状の実態を把握し、症状発現の機序を明らかにし、これを予防するのに必要な保健上の対策を検討するために厚生省では研究班を組織した。 2.研究の内容と方法 研究班では次の3つの側面から検討を行った。 (1)実態調査 アニメの視聴中に出現した健康被害の実態を明らかにする。 (2)症例検討 アニメを視聴していた者で、明らかに普段と異なる他覚・自覚症状を呈したものについて、症状の把握、ならびに脳波を主とする神経生理学的検査を行い、症状発現の機序を明らかにする。 (3)基礎研究 当該映像が多数の視聴者に症状を引き起こした原因を明らかにするために、光の物理的特性と