メイカームーブメントは「終わった」と言われる。2017年のTechShop破産、2019年のMaker Media事業停止。象徴的な組織が次々と消えた。だが実態は逆だ。 かつて「特別な人々の特別な活動」だった個人によるモノづくりは、もはや誰でも手にできるインフラとなった。ムーブメントは死んだのではない。インフラにシフトしているのだ。本記事では、2005年の誕生から約20年の歴史をたどりながら、個人のモノづくり環境がどのように変化し、何がどう変わったのかを検証する。 メイカームーブメントとは何か まず前提として、メイカームーブメントとは何かを整理しておきたい。 一言で言えば、「3Dプリンターやレーザーカッターといったデジタル工作機械の民主化、マイコンボードの充実化と低価格化、そしてインターネットの普及によって、個人がモノを作り、設計データを共有し、製品を世に出せるようになった社会的潮流」のこ

