Ⅰは、ハイ・イメージ論の着想と導入口だと著者は言います。 現在(単行本初版は1989年)の未知を既知として、イメージとしての意義を開くこと。 「現在が既知だと思っていたり、思ったりした瞬間から彼の認識は死にはじめる。」 普遍視線:地面と平行な目の高さの視線 世界視線:垂直に俯瞰する視線 (例えば超遠方からの衛星からの映像、臨死体験として自己を客体視する視線、また、対象物とそれを視覚像としてみている主体の視座の双方を、同時に包みこんでいるもうひとつの目) ◎以下、「地図論」と「映像の終わりから」から抜粋。 ☆「地図論」 人工衛星からの写真映像と航空写真には決定的な違いがある。 ランドサット映像では建物の外部という区別が消滅する。(内部という概念が崩壊する) さらに、人工建築物と天然自然の差異も消滅し、どちらも自然と見なされる。 ビルや建物は人工的に変動する地質の表面層と見なされる。 ランドサ
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