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Kiki's Delivery Service/1989/JP 『魔女の宅急便』について書きたいと、かれこれ3年くらい思い続けていました。宮崎駿の監督作の中でも屈指の人気作だから、特別な思い入れを持つ人も多いとおもう。私なんかよりもずっと多くの回数を繰り返し見ている人だっているだろう。私がこの作品について深く考える直接のきっかけとなったのは宗教学者、島田裕巳の『映画は父を殺すためにある―通過儀礼という見方』を読んだことだ。『ローマの休日』や『スタンド・バイ・ミー』などの名作を「通過儀礼」という視点から分析することで、テーマやメッセージをつまびらかにする論評集で、映画(特にアメリカ映画)を読み解く格好のテキストになっている。その本のなかに『魔女の宅急便』を扱った章がある。タイトルは「『魔女の宅急便』のジジはなぜ言葉を失ったままなのか?」。ここで島田は『魔女の宅急便』、ひいてはジブリ作品全般に
宮崎駿監督は、記者会見に合わせて、「公式引退の辞」として報道陣に書面でも引退の理由を明かしました。書面の全文を掲載します。 「ぼくは、あと10年は仕事をしたいと考えています。自宅と仕事場を自分で運転して往復できる間は、仕事をつづけたいのです。その目安を一応“あと10年”としました。もっと短くなるかも知れませんが、それは寿命が決めることなので、あくまでも目安の10年です。 ぼくは長編アニメーションを作りたいと願い、作ってきた人間ですが、作品と作品の間がずんずん開いていくのをどうすることもできませんでした。要するにノロマになっていくばかりでした。“風立ちぬ”は前作から5年かかっています。次は6年か、7年か・・・・・・それではスタジオがもちませんし、ぼくの70代は、というより持ち時間は使い果たされてしまいます。 長編アニメーションではなくとも、やってみたいことや試したいことがいろいろあります。や
ホリエモンが「声優って実際そんなにスキルいるんかえ?って身も蓋もない話もあるし。」なんてツイートをして波紋を呼んだ。 宮崎駿監督も、そんなふうに思っているのだろうか? 宮崎駿監督は、プロ声優をあまり使わない。 最新作『風立ちぬ』、主役の声を担当するのは庵野秀明だ。 庵野秀明は、声優ではない。 『新世紀エヴァンゲリオン』『彼氏彼女の事情』等のアニメ監督だ。 なぜ? なぜ庵野秀明? 劇場用アニメーションでは、ときどきプロの声優ではない有名人が起用される。 「話題作り」というヤツだ。 有名人が、どんな作品なのか語り、「声もがんばりました」とか言って、ワイドショーに取り上げられる。 そのために登場する、というヤツだ。 金メダルをとったオリンピック選手が、まったく必要のないキャラでヒトコトだけ発するなんてケースもある。興ざめなのでやめてほしい。 だが、宮崎駿作品のケースはそうじゃない。 『風立ちぬ』
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