再び古典時代ギリシアものです。 アテネ(アテナイ、アテーナイ)がクレイステネスの改革で「民主化」してから、マケドニアのアレクサンドロス(アレクサンダー)大王の後継者争いに巻きこまれてその民主政治が終わるまでの時期を、それぞれの時代の代表的政治家の伝記を連ねることで語った本です。 この本はアテネ史そのものの本ではないというのが作者の立場ですが、その8人の政治家の伝記を続けて読めば、民主政治の時期のアテネの歴史がよくわかるように書かれている本だと思いました。王朝時代の中国の「正史」は、皇帝の伝記「本紀」を連ねることで王朝の歴史の「本筋」を描き、臣下の伝記や社会制度の記述でそれに肉付けするという形式(紀伝体)で書かれている。それになぞらえて言えば、この本は民主政治時代のアテネ史の「本紀」に当たるのだろうと思います。民主政治だから、皇帝ではなく、民主政治家がその歴史の「本筋」を担うというわけです。
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