【上海=河崎真澄】中国国家統計局が11日発表した11月の消費者物価指数(CPI)の前年同月比上昇率が5・1%と、10月の4・4%を大幅に上回った。5%突破は2年4カ月ぶりで政府目標の3%を5カ月連続で上回り、インフレ懸念が一段と高まっている。 すでに中国人民銀行(中央銀行)は10日、金融機関が人民銀行に預け入れる預金準備率を0・5%引き上げると発表し、余剰資金吸収によるインフレ対策を示したが、同率引き上げは今年に入って6回目で、効果に疑問符が付いている。 中国では食品価格など物価高騰による住民の不満が政府への抗議など、社会不安に結びつきやすい。 警戒を強めている中国当局は今後、金融機関に新規融資の抑制を命じるなど、一段と厳しい金融引き締め策を打ち出すものとみられる。 【関連記事】 中国、週内にも追加利上げか 高まるインフレ懸念 デフレ脱却、開けぬ視界 「宣言」1年、需要不足変わ