アンヌ・ド・ボージュ―は15世紀後半、ヨーロッパで最強の女性と言われた人です。ルイ11世(1423-1483)と王妃シャーロット・ド・サヴォワの第1子として誕生しました。彼女には妹ジャンヌ(オルレアン公ルイ、後のルイ12世と結婚、離婚)、そして弟シャルル、後のシャルル8世がいます。 アンヌは1461年生まれ、幼少のころから賢く誰にも劣らない頭脳の持ち主で美しい女性に成長していきます。特に政治に対する聡明な判断力を持っていました。それを見抜いた父王は自分の死期を感じた時、まだ若年だった息子シャルル8世の摂政をアンヌに委ねます。 アンヌはブルボン公ジャンの末弟ボージュ―の領主ピエールと1474年に結婚します。アンヌ13歳、ピエール35歳でした。彼女はアンヌ・ド・ボージュ―と呼ばれるようになりますがアンヌ・ド・フランスとも言われています。1488年ピエールは兄が死ぬとブルボン公家を継承しピエール