「レコード芸術」の5月号が発売になりました。相も変らぬ「名曲名盤500」などという愚にもつかないトップ記事でげんなりさせられてしばらく行ったところに、今はもう廃盤処分になっているはずの佐村河内守の「HIROSHIMA」のジャケットが目についた時には、目を疑ってしまいました。 それは、この雑誌に連載されている長木誠司氏のコラムだったのですが、そこでは読むに堪えないほどの醜悪な文章にお目にかかってしまったのです。ご存じのように、長木氏はこのアルバムにライナーノーツを寄せています。言ってみれば「現代音楽」のオーソリティである氏がライナーを書くということは、このアルバムに「現代音楽」的な側面からの箔付けをして、販売促進に加担することを意味します。以前、「禁断」に書いたように、佐村河内守があんなことになってしまっては、その「犯罪」に加担した長木氏は、たとえそれが純粋に音楽的な意味の行為だったとしても