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ブックマーク / mmpolo.hatenadiary.com (2)

  • 上原善広『被差別のグルメ』を読む - mmpoloの日記

    上原善広『被差別のグルメ』(新潮新書)を読む。以前読んだ同じ著者の『被差別の卓』の続編的な書。有意義でとても興味深い。上原は自分が被差別部落=同和地区出身であることを隠すことなく、そのことを前向きに語っていく。作家の中上健次にならって同和地区を路地と呼び、路地の文化を記録していく。前著で世界の被差別地区の文化を調査していたのに対して、書では日国内の被差別地域のを調べて歩く。それは、路地、アイヌ、北方少数民族、沖縄の島々、在日だ。 路地の典型的な物であるアブラカスが写真入りで詳しく語られる。これは牛の腸をヘット(牛脂。関西ではヘッド)で炒り揚げたものだ。もともと生の腸をそのまま鍋に入れてじっくりと弱火で長時間火を入れたもので、こうすると腸に大量に付いた脂が融けて、鍋は脂で満たされる。この脂で腸はカリカリに揚がり、残った脂はヘットになるという。 ほかにも「クワ」という肺臓の味噌煮

    上原善広『被差別のグルメ』を読む - mmpoloの日記
  • 山口晃『ヘンな日本美術史』を読む - mmpoloの日記

    山口晃『ヘンな日美術史』(祥伝社)を読む。ちっともヘンではないしおもしろかった。もしヘンだというなら、取り上げ方だろう。画家の選択がオーソドックスではなくユニークなのだ。まず日の古い絵として、鳥獣戯画、白描画、一遍聖絵、伊勢物語絵巻、伝源頼朝像が取り上げられる。 ついで章を変えて雪舟が詳しく語られる。なぜ雪舟は邪道を選んだのか「破墨山水図」、雪舟の生み出す恐るべき絵画空間「秋冬山水図」、莫迦っぽい絵「慧可断臂図」、妖しい空間の描き方「天橋立図」等々。 次の章は「絵の空間に入り込む」として洛中洛外図が語られる。岩佐又兵衛の舟木、狩野永徳の上杉、群を抜いて異様だという高津を素材に洛中洛外図の見方がていねいに語られる。舟木には2,700人の登場人物が描かれている。山口は大学生時代にこの絵を見たとき「非情にシビれた記憶がありまして、絵の前で叫びだしたくなったのはそれが初めてでした」と書

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